19歳永井、神ってた!天国の“おじいちゃん”が助けてくれた2差3位

[ 2017年4月16日 05:30 ]

女子ゴルフツアー KKT杯バンテリン・レディース第2日 ( 2017年4月15日    熊本県菊陽町 熊本空港カントリークラブ=6452ヤード、パー72 )

1番、ティーショットを放つ永井
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 プロ2年目の永井花奈(19=デンソー)が初優勝を視界に捉えた。4バーディー、1ダブルボギーの70で回り、通算3アンダー、141で首位と2打差の3位と好位置をキープ。地元・熊本出身の上田桃子(30=かんぽ生命)が70で回り、通算5アンダーで単独首位を守った。1打差の2位には68で回った西山ゆかり(34=アマダホールディングス)が浮上した。

 19歳の永井が粘りのゴルフで優勝戦線に残った。「今週の目標は、イライラしないこと」。しかし、2位から出たこの日、すぐに試練は訪れた。3番パー3でカップに嫌われダブルボギー。「(タッチが)強過ぎたー!」と苦笑いを浮かべたが、すぐに平常心を取り戻すことを意識。すぐに5、6番で連続バーディーを奪い、盛り返した。父・利明さんからの「イライラを抑えれば、きっと上位に行けるよ」とのアドバイスが実を結び、4番以降はボギーなし。好位置で最終日を迎える。

 得意のバンカーショットがさえた。いずれもパー5の9番、18番。どちらも第2打はバンカーにつかまった。「いつもショートゲームを重点的に練習しています。最近バンカー(ショット)には自信があったので怖がることなく打てました」。9番はパーセーブ。18番はバンカーショットを3メートルに寄せて、バーディーで締めくくった。

 見えない力にも後押しされた。「祖父のいない私にとっては、おじいちゃん代わりでした」と話す最愛の大叔父・八太慶松さんが先週、88歳で肺炎のために亡くなった。「アマチュア時代からずっと、応援してくれていました」というゴルフ好きの大叔父の棺には、永井のキャップを納め、飛躍を誓ったという。「曲がったショットも木に当たっていい所に跳ね返ってきたり、救われました。きっと何かありますよね」。幸運の続いた2日目を終え、最終日へ気持ちを新たにした。プロ2年目は「(首位と)2打差で迎える最終日は初めて。守りより攻めです。伸ばすしかない。明日は“自分の力で”頑張ります」と力を込めた。

 15年大会ではベストアマに輝いた。表彰式では“ご褒美”として、熊本の人気ゆるキャラ・くまモンとハグ。プロになって戻ってきた永井が目指すのは初優勝だ。

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2017年4月16日のニュース