50キロ競歩は東京五輪に存続 国際陸連、除外案を否決

[ 2017年4月14日 18:02 ]

 国際陸連は13日までロンドンで理事会を開き、2020年東京五輪で除外の懸念があった男子50キロ競歩を含めて昨夏のリオデジャネイロ五輪の実施種目を維持することを決めた。男子50キロ競歩の日本勢はリオ五輪で荒井広宙(自衛隊)が銅メダルを獲得。東京五輪でも表彰台を期待されている。

 国際陸連理事を務める日本陸連の横川浩会長によると除外の候補に挙がったのは男子50キロ競歩のみで、全会一致で否決された。国際オリンピック委員会(IOC)は続出するドーピング違反や若者の関心の低さを問題視して修正案を求めていた。国際陸連のセバスチャン・コー会長は「東京に向けて既に選手は練習している。(4年の)五輪サイクルの途中で変えられない」としつつ、24年五輪へ「進化、革新を図るためIOCと協議を続ける」との見解を示した。修正案にはハーフマラソンの距離での実施や男女混合リレーが浮上していた。

 関係者は除外回避に安堵するが、今後も楽観はできない。横川理事は「危機感があった。陸上も常に見直しながら進化しなければ」と指摘。IOCからの指摘に関する情報は関係者の間でも共有が不十分で、選手らには動揺も広がっていた。国際陸連で競歩委員を務める日本陸連の強化担当、今村文男氏は「もう少し早めの対応が必要だった。そういう(除外候補に挙がる)種目だと認識しないといけない」と強調した。

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2017年4月14日のニュース