日馬富士が熱血指導 ホープ新十両・朝乃山を“かわいがり”

[ 2017年4月9日 17:46 ]

顔面蒼白の朝乃山の頭をつかむ日馬富士
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 横綱がホープに相撲道をたたき込んだ。春巡業富士山場所が9日、静岡市内で行われ、右膝の故障で巡業の本割から外れていた日馬富士(32=伊勢ケ浜部屋)が久々に土俵に上がり、新十両・朝乃山(23=高砂部屋)を20分間以上、熱血指導した。

 「俺たちの時、横綱が胸を出してくれたら命がけで必死だった。ハァハァ休んでいる場合じゃなかった」。ぶつかり稽古中に朝乃山が倒れ込むと背中を蹴り上げ、覇気がないとハエ叩きばりに背中をバチン?そして、容赦なくボディーに右ストレートを打ち込んだ。

 必死に食らいつく23歳だが、終わりの見えない“かわいがり”に意識もうろう。両手を膝をつくとプロレスラーばりのエルボーが飛んできて土俵に沈んだ。ノルマをクリアしても稽古は終わらず、土俵を下りると日馬富士が見守る隣で四股を踏み続けた。

 春場所では新十両ながら優勝争いに加わった男は「もうフラフラやったんで」と気絶寸前ながら猛稽古を完遂。「新十両はかわいがりの宿命あるんで、いい体験できました」とぐったりした様子だった。一方の日馬富士は「どんどん緩くなっている。人も相撲の指導も。遊びじゃないんだから」と最後まで厳しい表情を崩さなかった。

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2017年4月9日のニュース