カトパン突撃 世界記録の“天然男”渡辺一平がぶっちゃけた“彼女います”

[ 2017年3月28日 09:00 ]

渡辺一平にインタビューする加藤綾子
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 水泳界のレジェンドの後継者は愛すべき“天然キャラ”だった。フリーアナウンサー加藤綾子(31)が直撃したのは、1月の東京都選手権の200メートル平泳ぎで2分6秒67を叩き出し、世界記録を塗り替えた渡辺一平(20=早大)。同種目の元世界記録保持者・北島康介氏(34)に憧れるスイマーは明るく負けず嫌いな性格で、何も隠さない“丸裸トーク”を展開。競技への思いからライバル、彼女のことまでぶっちゃけた。

 ――東京都選手権での世界新記録おめでとうございます。記録が出ると思ってましたか?

 「狙っていたわけじゃなかったのでびっくりしました。前日100メートルで負けていたので勝ちたかった。実は前日に食べ過ぎておなかを壊していたんですよ。昼寝もできないくらいの痛さだった」

 ――何をそんなに食べたんですか?

 「監督にハンバーグをもらって先輩に焼き魚をもらって食べた。おなかいっぱいじゃないと嫌なんです。苦しすぎてもう動けないみたいな感覚が好きなんで(笑い)」

 ――レース前におなかがはち切れそうなくらい食べるとは…(笑い)。身長1メートル93、足30センチと大きいですが、それは競技には有利ですか。水をかく回数は少ない方が良いんですよね。

 「平泳ぎは一番身長が関係ない。背が高いと抵抗が増えますしね。かき数をいかに減らすかがポイント。日本人ではかき数が少ない方ですね」

 ――肩甲骨や肩周り関節の柔らかさが武器ですよね。

 「体は硬いけど肩は柔らかいです。平泳ぎは肩から動き始める。手を広げて水をかいた時に背中よりも肘が後ろに行く。普通は背中よりも肘が上に出ることはない。縦に水をかくことでより多くの水を捉えることができる。イメージは肘を上げる感じ」

 ――やはり記録が出たのは、きつくて有名なメキシコ合宿の高地トレーニングの効果ですか。もう行きたくはない?

 「も〜う、本当にきついです。死ぬって思いながら泳いでいた。でも、ボクMなんで追い込んでる自分が好き(笑い)。強くなることも分かってるので頑張れる」

 ――強くなるうれしさが格別なのはリオデジャネイロ五輪の経験からですか。

 「リオは先輩の坂井聖人さんと一緒にメダルを獲ろうと話していた。200メートルバタフライで聖人さんが銀で、僕は決勝6位。聖人さんのことはうれしかった半面、あのレースが一番悔しさを思い出す」

 ――準決勝でタイムが出ていたからこそ悔しいんですね。

 「そうですね。リオは2分7秒でメダルを、という目標を決めた。決勝も7秒87で頑張れたとは思うんですけど準決勝の7秒22なら金だった」

 ――それをバネに練習に励んでるんですね。目標タイムや課題は?

 「6秒67で世界記録を更新しましたけど、6秒前半は今でも出ると思う。課題はキックが遅いこと。足を引きつける動作が抵抗になる。強化したらタイムも出ると思いますが、好きじゃない」

 ――キックの練習が苦手?

 「僕はとにかく負けず嫌い。練習中に負けるのも嫌い。聖人さんと練習してても自由形やバタフライで負けたくない。聖人さんも同じことを思ってる。そういう存在がいるとシンプルに負けたくないと思いますね」

 ――以前「五輪の借りは五輪でしか返せない」とおっしゃっていましたが、3年後に向けてのひとつのドラマの始まりのような気もします。

 「東京五輪の時に23歳。選手としてピークなので楽しみです。世界新記録にも満足はしていない。4月の日本選手権に向けて小関さん(※)も合わせてくると思うのでガチンコ勝負したいですね」

 ――北島康介さんに憧れて水泳を始めた。

 「何回レースを見たか分からないですね。2004年の北島さんのアテネ五輪がきっかけ。メールアドレスにre―kkと入れてるくらい。意味はリスペクト北島康介。凄い大好きなんですよ(笑い)」

 ――小学生の時にレースを一緒にした。

 「小学6年の大分国体。チビっ子リレーで北島さんの隣で泳いだ。僕はハイタッチしたりして頭が真っ白に。前日に講演会もあってサインボールが当たったんですよ。もう手に汗びっしょり。ボールをもらって握りしめて帰った。あのボール、今どこにあるのか…」

 ――いやいや、なぜないんですか(笑い)。次に話したのはいつですか?

 「去年の東京都選手権。100メートル平泳ぎ決勝で一緒に泳がせてもらった時ですかね。100メートルで電光掲示板を見た時に小学生の頃の記憶がよみがえった。ここまで来たんだという感じでした」

 ――北島さんもそれだけ慕ってくれるとうれしいでしょうね。

 「僕もチビっ子たちからそう思われる存在になりたいです。でも、僕の北島さんに対する気持ちは本当に凄かった。僕が今のチビっ子たちにそこまで思われることはないでしょう(笑い)」

 ――愛が凄い。子供たちが活躍していつかアドレスにwi(渡辺一平)と入れることもありますよ。

 「それ、めっちゃうれしいです。でもwiって…何だかダサいっすね」

 ――入れてもらうだけで格好いいですよ(笑い)。

 ――スリムな体形から想像がつかないですけど食べっぷりが凄いとか。小学生時代に牛乳22本、寿司を48皿…。

 「たまたまです。毎日は無理。日曜に回転寿司を大食いするなら月曜から調整しないと」

 ――わざわざ調整を(笑い)。夕飯も毎食3合は軽い?

 「一度だけ炊飯器の中に“のりたま”と“ごはんですよ”を乗せて2色丼に。そのまま炊飯器で4合食べたことがあります」

 ――えっ、4合。しかも炊飯器から直接ですか。どれだけ炭水化物好きなんですか。ほかに好きなものはありますか?

 「映画“君の名は。”にハマってました。新海誠監督の作品は“秒速5センチメートル”とかいろいろ見てます。“君の名は。”は2日連続で行って全部で5回見ました」

 ――印象は変わった?

 「1回目は内容が難しくて帰り道で泣きました。2回目は内容が分かってるので15分くらいで泣けた。5回目は理解しすぎてセリフを言えるくらい。感動するよりもどれだけ覚えたかを再確認してました(笑い)」

 ――ヒロインも可愛いですけど、どんな人がタイプ?

 「はい!?」

 ――好きな人でもいるんですか

 「えへへへっ。一応付き合ってます」

 ――えっ?年齢は?何やってる人ですか。私、聞きすぎですか(笑い)

 「医学部受験してる人で4歳年上。人生を遠回りして夢を追い続けているのが格好いい。頑張ってる人は素敵です。向こうは僕のことを好きって言うけど、僕の方が絶対に好き。お互い高めあってるんです」

 ――最後の最後に凄いのろけるじゃないですか。

 「ぶっちゃけ、めちゃくちゃ可愛いですよ。写真見ます?」

 ―凄い!ほんっとに可愛い。

 「でしょう(笑い)」

 ◆渡辺 一平(わたなべ・いっぺい)1997年(平9)3月18日、大分県津久見市出身の20歳。2012年に佐伯鶴城高に入学。14年に南京ユース五輪の200メートル平泳ぎで優勝。15年に早大に入学。16年に日本選手権の200メートル平泳ぎ予選で2分8秒83で当時の自己ベストを記録。リオデジャネイロ五輪では同種目6位。

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