貴源治 夏場所の新十両昇進に大きく前進も「目標は十両じゃないので」

[ 2017年3月22日 15:29 ]

 大相撲春場所11日目は22日、エディオンアリーナ大阪で行われ、西幕下筆頭の貴源治(19=貴乃花部屋)が4勝2敗で勝ち越しを決め、夏場所(5月14日初日、両国国技館)の新十両昇進に大きく前進した。給金相撲となった東幕下3枚目・岩崎(追手風部屋)との6番相撲は立ち合いから突っ張って出て、喉輪で相手をのけ反らせてから突き出した。

 3勝1敗で臨んだ9日目の十両・力真との一番に敗れ「正直、昨夜まで気持ちを切り替えられなかった」という。この日は「誰よりも早く起きて、誰よりも汗をかこう」と午前4時半に起床し、5時から稽古を開始。「相撲より大切」と考えている、四股、すり足、てっぽうなどの基本運動に時間を割いた。そこで集中力を高め、大きな白星につなげた。

 師匠の貴乃花親方(元横綱)からは「10場所後に上がるつもりでやってこい」と言われており、それが過度な緊張をせずに土俵に上がれている一因になっている。さらに、春場所の宿舎である京都府宇治市の龍神総宮社の祭主・辻本公俊氏から「勝敗より、お客さんに喜んでもらえる力士を目指せ」と言われたことも励みになった。

 関取が近づいてきた心境について聞かれると「生意気かもしれないが遅かった。師匠には18歳で(十両に)上がれと言われていたから。ここからがスタート。目標は十両じゃないので」と話した。東幕下11枚目の貴公俊は一卵性双生児の兄で、「兄貴とは支え合う存在」という。。13年春場所の初土俵から4年。「幕内上位に上がる」という大きな目標に向けて、双子の弟は一つの節目を迎えようとしている。

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2017年3月22日のニュース