白鵬 右足にテーピング3重巻き初白星!26年ぶり4横綱安泰

[ 2017年3月14日 05:30 ]

大相撲春場所2日目 ( 2017年3月13日    エディオンアリーナ大阪 )

<大相撲春場所2日目>蒼国来(右)を寄り切りで下す白鵬
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 5場所ぶりの優勝を狙う横綱・白鵬が万全の内容で初白星を挙げた。右足の痛みをこらえながら、右四つで蒼国来を寄り切った。新横綱・稀勢の里は正代を下して2連勝。初勝利となった日馬富士に続き、結びの一番で鶴竜も勝ち、1991年の初場所初日以来、26年ぶりの4横綱安泰となった。

 痛みをこらえ、前に出た。白鵬はすぐさま左上手を取って得意の右四つに持ち込むと、圧力をかけながら落ち着いて蒼国来を寄り切った。4横綱時代の初日は黒星だった第一人者だが、13日は相手を寄せつけず満員の館内で存在をアピールした。1勝で気持ちが切り替わるかを聞かれると「そんな感じだね」と応じ、口元を引き締めた。

 右足に巻いた分厚いテーピング。8日の田子ノ浦部屋での出稽古で足の裏がすれて皮がめくれ上がった。9日になり「足が削れ過ぎた」と不安を口にしたが、迷った結果、初日はテーピングをせずに臨むと取組中にかさぶたが裂けて悪化。13日の朝稽古は休養し、消毒をしてテーピングは3重巻きにした。「巻いていることで心の安定がある」と集中した。

 昨年春場所は初日黒星からの14連勝で36度目の優勝を飾った。横綱は「今日の方が痛い」と患部の不安を口にしたが、1年前の再現を思わせるスタートに宮城野親方(元幕内・竹葉山)は「(足は)大丈夫だと思う。去年は初日負けて14連勝しているから」と心配ご無用と言わんばかり。「帰りの顔も気合が入っていた」とスイッチの入った弟子の心を感じ取った。

 11日に32歳となった大横綱は「歴代の横綱も31〜32歳で力士としての活躍が終わっている」と話し、自らも「無理するとどこか痛める」と吐露した。今は稽古前には四股やストレッチなど基礎運動に入念に時間をかけ稽古量も減らしている。その分、都内の宮城野部屋近くに場所を確保。機材を持ち込み自分専用のジムを設け、筋力トレーニングをこなすなど自分なりの調整をしている。

 右足の痛みと闘う15日間となりそうだが、その中で5場所ぶり優勝となれば06年から12年連続優勝となり、大鵬に並んでトップとなる。「4人で引っ張っていく」。そう宣言した4横綱時代。第一人者の意地を見せる。

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