稀勢 95年貴乃花以来の新横綱優勝へ 豪風、正代に連勝必ず

[ 2017年3月11日 05:30 ]

大相撲春場所 ( 2017年3月12日    エディオンアリーナ大阪 )

朝稽古で汗を流す稀勢の里=大阪市港区の田子ノ浦部屋宿舎
Photo By 共同

 日本相撲協会は10日、大相撲春場所(12日初日、エディオンアリーナ大阪)の取組編成会議を開き、2日目までの取組を決めた。新横綱・稀勢の里(30=田子ノ浦部屋)は初日に東前頭筆頭の豪風(37=尾車部屋)、2日目に小結・正代(25=時津風部屋)と対戦する。豪風とは過去20勝5敗。正代とは4勝1敗。相性がいい2力士を下して勢いをつけ、1995年初場所の貴乃花以来となる新横綱の優勝を目指す。

 19年ぶりの日本出身横綱となり、注目を一身に受ける春場所。初日が幕内最年長37歳の豪風で2日目が小結・正代と相手が決まり、稀勢の里は「その辺と当たると予想していましたし。どっちにしろ一日一番集中してやるだけ」と気を引き締めた。豪風とは過去20勝5敗で大関昇進以降は9勝1敗と圧倒。正代とは4勝1敗だ。相性がいい2力士を退けてスタートダッシュを決める。

 17年ぶりに4横綱となり、優勝争いは混戦必至だ。そんな中、年6場所制となった1958年以降で大鵬、隆の里、貴乃花の3人だけの新横綱の優勝に挑む。数少ない不安の一つが春場所のデータ。大関時代に初日から2連敗したことが2回しかない稀勢の里だが、それがいずれも春場所だった。また大関昇進後、春場所2日目までの通算成績は5勝5敗。鍵を握る序盤を乗り切れば勢いはつく。

 多忙な行事をこなしながら稽古を積み、仕上がりは順調。6日に左目付近を負傷して約10針を縫ったが、影響はない。前日9日は休養し、この日は相撲は取らずに四股やぶつかり稽古などで約1時間半、調整した。「いいんじゃないの。非常にいい稽古ができた。だいぶ形も決まってきた。こんな感じでやれれば、切れ味が戻る。やれると思う」と調整に自己採点で合格点をつけた。

 取組編成会議を終えた二所ノ関審判部長(元大関・若嶋津)は優勝争いについて「白鵬が中心になるのかな。(でも)やっぱり稀勢の里が中心になっていってほしい」と期待を寄せた。地方場所最多を更新する勢いの約1900本の懸賞が懸かる春場所。周囲が沸騰する中、新横綱は出陣の時を待つ。

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