兄弟子・稀勢昇進に刺激 高安、春場所へ充実の稽古「責任重い」

[ 2017年3月7日 14:50 ]

大関獲りへ再スタートを切った高安
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 大相撲春場所(12日初日、エディオンアリーナ大阪)で大関獲りの足固めを狙う関脇・高安(27=田子ノ浦部屋)が好調だ。7日は大阪市港区の田子ノ浦部屋で、出稽古に来た平幕・嘉風(34=尾車部屋)と7番取った後、兄弟子の横綱・稀勢の里(30=田子ノ浦部屋)と連続で23番取って9勝14敗。激しい当たりからの鋭い出足でいきなり3連勝するなど、途中までは9勝8敗と互角の稽古となった。終盤はスタミナで勝る横綱に6連敗し「そこが課題。体力をつけていかないと」と反省したが、全体的には「ぼちぼち」と手応えをつかんでいる。

 関脇だった昨年九州場所で7勝8敗と負け越し、大関獲りは振り出しに戻ったが、小結だった初場所で11勝を挙げ、再び大関獲りがスタートした。兄弟子が初場所後に横綱昇進を果たしたことで、自分も大関に上がりたいという欲と上位力士としての責任感が増してきている。「一番は自分の人生のために闘う」としながらも、「それがいろいろなことにつながる。部屋の力士が感化したり、部屋が盛り上がったり。他の部屋の力士も刺激になれば」と捉えている。「相撲で飯を食べさせてもらっているので恩返ししたい。責任が重いと思ってやる」と関脇という地位を意気に感じている。

 左四つに組んでの力強さに加え、突っ張りも威力が増してきている。この日の稽古でも横綱を起き上がらせる場面があった。「いいんじゃないですかね。もっと使っていければ」。初場所9日目には、その突っ張りで横綱・白鵬に土をつけている。新横綱の稀勢の里に注目が集まる中、弟弟子が着々と力をつけてきている。

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