渡部兄弟、平昌期待の銅 走力向上で結果 暁斗「いい刺激」

[ 2017年3月5日 05:30 ]

複合団体スプリントの表彰式で喜ぶ渡部善斗(左)と渡部暁斗
Photo By 共同

 ノルディックスキーの世界選手権第9日は3日、フィンランドのラハティで行われ、2人1組で競う複合団体スプリントで28歳の渡部暁斗、25歳の渡部善斗(ともに北野建設)の兄弟で臨んだ日本が銅メダルを獲得した。複合の日本勢が兄弟で世界選手権の表彰台に上がったのは、1995年の団体で優勝した双子の荻原健司、次晴以来となった。10日は距離女子30キロフリーで石田正子(JR北海道)が1時間11分17秒8で22位に終わった。

 平昌につながる兄弟での銅メダルだ。来年の冬季五輪で戦えることを証明した兄の暁斗は「いい刺激になる」と充実感を口にした。

 前半飛躍は2人ともまずまずのジャンプで3位につけた。1・5キロを交互に計10周滑る後半距離では終盤まで先頭争いに加わり、ドイツとノルウェーには離されたが、兄の暁斗は最終周で3チームによる銅メダル争いを勝ち抜いた。弱点だった走力の向上が好結果につながっている。

 最大のライバルであるドイツは全4種目で頂点に立った。五輪、世界選手権で初のメダルを手にした弟の善斗は「そこに勝つのを念頭に置いて練習する」と話し、兄の暁斗は「まだ満足のいくパフォーマンスじゃない」と貪欲だ。来年の五輪で今回以上の成績を残すのは、夢物語ではない。

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2017年3月5日のニュース