稀勢 4横綱時代主役は俺 17年ぶり到来!中学生の時とりこに

[ 2017年2月28日 05:30 ]

<大相撲番付発表>番付を手にする横綱・稀勢の里
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 19年ぶりの日本出身新横綱が4横綱時代で主役になる。日本相撲協会は27日、大相撲春場所(3月12日初日、エディオンアリーナ大阪)の新番付を発表し、初場所で初優勝して第72代横綱に昇進した稀勢の里は西の2番目となった。4横綱は00年春場所の貴乃花、曙、武蔵丸、若乃花以来17年ぶり。当時中学生だった稀勢の里は4横綱時代に大相撲の素晴らしさを感じ取っており、今度は自らが先頭に立って全国に白熱した攻防を届ける。

 「横綱」という大きな字の下にしこ名が載った番付を見ても、それほど高ぶる気持ちはなかった。初場所後の横綱昇進伝達式から33日。大阪市港区の田子ノ浦部屋で会見に臨んだ稀勢の里は、心境を聞かれても「あまり変わらない」と落ち着いていた。「これからという気持ちが強いし、心からは喜べない」。気持ちは土俵で力を出し切ることだけに向かっていた。

 稀勢の里の昇進で17年ぶりの4横綱時代を迎えた。横綱同士が意地をぶつけ合うことで、これまで以上に白熱した土俵になることが期待される。稀勢の里も自身が中学生だった前回の4横綱時代で相撲のとりこになった。当時を振り返り「大相撲の素晴らしさを、テレビを通じて肌で感じていた。(誰が優勝するか分からない展開が多く)見ていて興奮した」と話した。そして「またそういう雰囲気になれるように、しっかりやっていきたい」と自身が引っ張っていくことを誓った。

 横綱として結果にこだわる一方で、相撲に取り組む姿勢は変わらない。プレッシャーについて聞かれても「いつもそういう状況でやってきたから、特に変わることはない。平常心を保って自分を信じてやるのが大切。自分を信じないと力は出せない」と言い切った。

 春場所の前売り券は15日間分が即日完売するなど、国民的横綱となった稀勢の里のフィーバーは止まらない。「いい調整をして、いい初日を迎え、しっかり優勝争いできれば」。亡き師匠の元鳴戸親方(元横綱・隆の里)は稀勢の里と同じ30歳で横綱に昇進し、新横綱の83年秋場所に全勝優勝を飾った。し烈を極める戦いの中、稀勢の里も同じ道を目指して初日まで精進していく。

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2017年2月28日のニュース