小平がW日本新! 平昌2冠射程「また再現できそう」

[ 2017年2月27日 05:30 ]

スピードスケート世界スプリント選手権第1日 ( 2017年2月25日    カナダ・カルガリー )

女子1000メートル1回目 1分12秒51の日本新を更新してトップに立った小平奈緒
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 女子の小平奈緒(30=相沢病院)が500メートルで36秒75、1000メートルは1分12秒51で、いずれも日本新を更新して1位となり、総合首位スタートを切った。自身の記録を500メートルは0秒38、1000メートルは1秒47塗り替えた。今季ここまで絶好調の日本が誇る短距離エースが1年後の平昌(ピョンチャン)五輪での2冠へさらなる弾みをつけた。

 驚異の進化が止まらない。今季、30歳にして無敵の進撃を続ける小平がまたもその強さを見せつけた。2種目で自身の日本記録を大幅に更新。特に1000メートルは欧米のトップ選手を抑えて1位となり「価値あるレース。自信をつけていける一本だった」と声を弾ませた。

 外側のレーンからスタートし、200メートルは同走のエルバノバ(チェコ)に先行された。だが、背中を追って加速する得意の形から、600メートルまでの1周は全体トップの26秒4。勢いよく突っ込んだ最後の1周を粘った。2位テルモルス(オランダ)より0秒02先行し、3季前の日本記録を1秒47も縮めた。世界歴代2位のタイムに「1分13秒台の前半ならいいと思っていたが、まさか12秒51まで出るとは思わなかった。凄く気持ち良かった。また再現できそう」とさらなるレベルアップのきっかけをつかんだ様子だった。

 対照的に得意の500メートルには不満顔。こちらも自己ベストを0秒38も塗り替える世界歴代4位の記録ながら「体のバランスが良くなかった」「本当にこれでいいのかな」「全体的にバランスが良くなく、不満たらたら」と辛口の自己評価を並べた。結果だけでなく内容を厳しく問い続けてきた姿勢こそが、世界一を争う位置まで自身を押し上げる原動力となっている。

 収穫と課題を手にし、2日目に懸かる日本女子初の総合優勝をはっきり視界に捉えた。快挙への意欲を問われると、答えをはぐらかしながら「いつも通り普通に滑るだけ」。これまでと段違いのレベルに達した自らを信じて戦う。全ては1年後の五輪で2つの金メダルを胸に提げ、最高の笑顔を浮かべるためだ。

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