【砂村光信の視点】ラグビー19年W杯へ NZとの対戦経験は大きい

[ 2017年2月26日 07:56 ]

スーパーラグビー第1節   サンウルブズ17―83ハリケーンズ ( 2017年2月25日    秩父宮 )

<サンウルブズ・ハリケーン>前半26分、田村がゴール前に攻め込む
Photo By スポニチ

 観客の反応が興味深かった。ハリケーンズのスピードあるアタック、特にタックルされる前にボールを放すプレーに圧倒され、見入るばかりでタメ息すら起きなかった。

 日本では、オフロードパスと言えばタックルされながら出すイメージだが、ハリケーンズのプレーはボールキャリアーもタックルされないため、すぐにサポートに動くことが可能で、ボールが縦に動くスピードも落ちない。一方、タックラーはスピードも落とせなければコースも急に変えられないため次のプレーに参加できない。攻撃側はスピードも人数も変わらずに攻撃が続くが、守備側はどんどん人数が減り、最後は数的優位になった攻撃側がトライというシーンが何度も見られた。

 キックパスも、ハリケーンズはボールをキャッチした選手がすぐ周囲へボールを放していた。キャッチした選手に走らせるための日本のプレーとは異なる。しかもハリケーンズの選手はほとんどが20代で、このプレーを身に付けている。準備期間を考慮すればこの日の点差は妥当だが、19年W杯へ向けた強化の面ではニュージーランドのプレースタイルをスーパーラグビーで経験できる意義は大きいと思う。 (元U―23日本代表監督)

続きを表示

2017年2月26日のニュース