ブダペストが24年五輪断念 パリとロサンゼルスの一騎打ちに

[ 2017年2月23日 07:57 ]

 2024年夏季五輪開催を目指して立候補したハンガリーの首都ブダペストが招致を断念すると22日、同国政府が発表した。ハンガリー通信などによると、国内で反対派の動きが加速したことを受けての決定。候補都市の相次ぐ撤退で、9月の国際オリンピック委員会(IOC)総会(リマ)での開催都市決定は、パリとロサンゼルスの一騎打ちとなった。

 24年五輪招致を巡っては、ドイツのハンブルクが住民投票で脱落し、ローマも財政難を理由に撤退。ボストンが市民の反発で撤退に追い込まれ、代わりにロサンゼルスが立候補した経緯がある。開催費用の増大に市民の厳しい目が向けられ、五輪離れに歯止めがかからない現状が浮き彫りになった。危機感を強めるIOCにとってさらなる打撃で、抜本的な対策が迫られそうだ。

 ハンガリーでは反対派の市民団体が、招致の是非を問う住民投票の実施に向けて必要数の倍近い署名を集めたと17日に発表した。五輪の予算を医療や教育に使うべきだとする主張に野党が賛同し、直近の世論調査では招致反対が賛成を上回っていた。22日、オルバン首相がタルローシュ市長らと会談して招致撤退の判断に至り「ここ数カ月で当初の結束が崩れた」との声明を出した。

 22年冬季五輪も撤退が続き、当初6都市が立候補したが、最終的には開催都市に決まった北京とアルマトイ(カザフスタン)の2都市だけで争う異例の展開だった。(共同)

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2017年2月23日のニュース