宇野は3位 4回転ループ決めるも2度転倒「中途半端な気持ち」

[ 2017年2月20日 05:30 ]

フィギュアスケート四大陸選手権最終日・男子フリー ( 2017年2月19日    韓国・江陵 )

男子フリーの演技を終え思わず天を仰ぐ宇野昌磨
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 本番に強い男だ。宇野は前日の公式練習でも転倒を繰り返していた新技の4回転ループを冒頭で鮮やかに決めた。「自分でもビックリした。跳びたい強い気持ちの表れだと思う」。続く4回転フリップにも奇麗に降りた。高難度の2つのジャンプを成功させ、気持ちよく前半を乗り切った。

 だが、まだ勝負強さが足りない。後半に入って、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で転倒。気持ちを切らさず、続く4回転トーループをこらえて降りて、4回転―2回転の連続トーループにも成功した。日本人で初めてフリーで4本の4回転ジャンプを着氷させたが、その後のトリプルアクセルで2度目の転倒。「アクセルなら跳べるだろうと気持ちの甘さがあった」。フリーでは自己ベストに約8点劣る187・77点にとどまり、順位も1つ下げた。

 荒れた内容となり「攻めたところもあるし、攻められなかったところもある。中途半端な気持ちです」と複雑な表情を見せたが、初めての挑戦で4回転ジャンプ4本を全てそろえたことは大きな収穫だ。「ユヅくん(羽生)やネイサン(チェン)はもっと安定している。僕ももっと安定して演技ができるようにしたい」と課題も明確になった。

 練習では4回転サルコーも再三決めており、今後はトーループ、フリップ、ループに続く新たな武器となる可能性もある。「無謀なことはしたくないけれど、跳べるジャンプを跳ばないことはない」。宇野もまた4回転ジャンプ5本の時代に対応できる力を持っている。

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