羽生「ふがいない」SP3位 平昌プレ大会で痛恨ジャンプ失敗

[ 2017年2月18日 05:30 ]

フィギュアスケート 四大陸選手権第2日 ( 2017年2月17日    韓国・江陵 )

<フィギュア四大陸選手権・男子SP>連続ジャンプに失敗し3位発進の羽生結弦
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 平昌五輪プレ大会を兼ねて行われ、男子ショートプログラム(SP)で、 ソチ五輪金メダリストの羽生結弦(22=ANA)は97・04点で3位スタートとなった。ジャンプでミスが出て、またしてもノーミスの演技はならなかった。宇野昌磨(19=中京大)が初の100点超えとなる100・28点をマークして2位。17歳の全米王者、ネイサン・チェン(米国)が103・12点でトップに立った。

 演技が終わり、時間がたつにつれて悔しさが込み上げてきた。上位3人の会見では定位置の中央ではなく、向かって右端の3番手。中央には17歳のチェン、左端には19歳の宇野がいた。年下2人に後れを取った羽生は「はっきり言って悔しいです。ここの位置に座っているのはふがいない気持ちです」と早口でまくし立てた。

 12月の全日本選手権をインフルエンザで欠場し、2カ月ぶりの復帰戦。冒頭の4回転ループは2点以上の加点がつく最高の出来だった。しかし、続いて予定していた4回転サルコー―3回転トーループの連続ジャンプはサルコーが2回転になった。今季SPとフリーで計8度跳んで6回失敗している連続ジャンプで「少し考えすぎた」と迷いが生じた。青い壁や観客席が金メダルを獲得したソチ五輪の会場に似ていて、好印象を抱いていた平昌五輪リンクだったが、気持ちが乗りきらず、スピンやステップでも取りこぼした。今季初のノーミスの演技はまたもお預けとなり、「ジャンプが決まらないと締まらない」と唇をかんだ。

 12月のGPファイナルでは4連覇したが、若手が猛烈な勢いで突き上げてくる。GPファイナル2位のチェン、同3位の宇野はともに4回転ジャンプ2本を決めて自己ベストをマークした。羽生は4回転ジャンプが2回転になったことで、基礎点だけで9・2点をロス。4回転ジャンプに失敗して、勝てるほどもう甘くはない。

 この2カ月で若手が急激に力をつけたが、羽生も歩みを止めていたわけではない。拠点のトロントに帰り、4回転ジャンプを重点的に練習してきた。SPはくしくもGPファイナルのフリーと同じ順番となった。「SPとフリーでノーミスの演技をする準備はしてきた。この順番は得意なので、しっかり自信を持って臨みたい」。フリーは今季から3種類4本の4回転ジャンプに挑んでいるが、まだ全てそろえたことはない。挑戦者として、19日のフリーに挑む。

 ▼四大陸選手権過去の男子優勝者 日本勢では本田武史(99、03年)、織田信成(06年)、高橋大輔(08、11年)、無良崇人(14年)。昨年はパトリック・チャン(カナダ)が制した

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