アイホ娘 平昌五輪日本勢1号に王手!12日ドイツ戦勝利が条件

[ 2017年2月12日 05:30 ]

アイスホッケー平昌五輪女子最終予選第2日   日本4―1フランス ( 2017年2月11日    北海道・白鳥王子アイスアリーナ )

<日本・フランス>第3ピリオド、4点目を決めた浮田(左)に駆け寄る(左2人目から)床秦留可、久保、床亜矢可
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 スマイルジャパンが2大会連続の五輪に王手をかけた。世界ランク7位の日本は同12位のフランスと対戦し、4―1で快勝。勝ち点を6とし、首位をキープした。床秦留可(とこ・はるか、19=西武)、浮田留衣(20=ダイシン)の若手がゴールを挙げ、ダメ押し弾の久保英恵(34=西武)らベテランと融合。12日の世界8位・ドイツとの最終戦に勝てば、全競技を通じて日本勢で最初に平昌切符を獲得する。

 ベテランの次は若手が輝きを放った。初戦のオーストリア戦では34歳・久保がハットトリックの活躍を見せたが、この日はチームで2番目に年少の19歳・床秦、20歳の浮田がゴール。「私たちが一番下の世代なんで、チームに勢いをつけられたらいいなと思っていた。(浮田と)2人で決められて良かった」と床秦は好プレーを振り返った。

 床秦の姉・亜矢可は14年ソチ五輪でも日本代表のDF陣で中心的な役割を担い、ロシア戦ではゴールもマークしたが、自身は最終メンバーから外れて夢舞台に立てなかった。「最後の最後で外れて悔しかった。絶対に平昌に行く気持ちでやっている」。あれから3年。姉妹で背負う日の丸。「一緒に五輪に行こう」と妹に言い続けてきた亜矢可も、第3Pに久保のゴールをアシストした。

 現代表の年齢層は最年長の35歳・小野から、最年少の18歳・永野元(えのもと)まで幅広い。世代間のギャップを埋めるための秘策が、スマイルジャパンにはあった。昨年12月の4カ国対抗戦(チェコ)で全勝。その後、代表活動が約1カ月空くことから、メンバー間で約束事を決めた。1人が毎日2人と連絡を取る――。大沢主将は「ソチ五輪予選の前にもした“チェーンバディ”と言われるものを今回、もう一度やろうと。メールや写真を送ったり、全員がつながるように」と意図を明かした。

 一緒にはいられなくても、結束は弱まらない。日々の連絡が強固な団結の鎖となる。「長い期間離れると久しぶりに集まった時にまとまるのに時間がかかるけど、常につながっていたので良かった」と大沢主将。1月中旬に集合すると、一丸となって最終予選へ。久保は言う。「(床秦ら)あの世代はホントに凄い。期待しているし、実際に結果も残している」。ベテランと若手の融合が、進撃を支えている。

 12日のドイツ戦に勝てば2大会連続の五輪出場が決まり、負ければ道は閉ざされる。床秦が「自分たちのペースで試合を運んで、今までやってきたことを出せれば、絶対に勝てる」と自信を見せれば、「自分たちを信じてやっていく」と浮田も気合十分。平昌切符を獲得した時、世代を超えたスマイルの花が咲く。

 ▼最終予選の試合形式 試合時間は1ピリオド20分の3ピリオド。同点の場合は5分の延長戦があり、決着がつかなければ3人ずつのゲームウイニングショット(GWS)で決する。3ピリオドでの勝利チームに勝ち点3、延長、GWS勝ちは同2、延長、GS負けは同1、3ピリオドの負けは同0となる。日本はドイツ戦に勝てば1位が確定。延長、GWS負けで勝ち点が並ぶと当該チーム間の勝敗でドイツが1位となり、日本は五輪出場の道が閉ざされることになる。

 ▼平昌五輪のアイスホッケー 女子は8カ国が出場。既に世界ランク上位の米国、カナダ、フィンランド、ロシア、スウェーデンと開催国の韓国の出場が決定。12日まで最終予選が行われ、C組はスイス、D組は苫小牧で4カ国ずつが参加。それぞれ1位の国が出場権を獲得する。

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