LS北見、マリリン効果で平昌“王手”!ママの安心感で延長制した

[ 2017年2月5日 05:30 ]

カーリング全農日本選手権第6日 ( 2017年2月4日    長野県軽井沢アイスパーク )

女子プレーオフ 延長の末、中部電力に競り勝ち、喜ぶLS北見の藤沢(右端)、本橋(左から2人目)ら。左端は中部電力・松村
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 女子は、LS北見と中部電力が決勝へ駒を進めた。LS北見は変則方式のプレーオフ1回戦で中部電力を9―8で破った。14年ソチ五輪5位の北海道銀行は、決勝進出を懸けた中部電力との準決勝に4―8で敗れた。LS北見は5日の決勝で、中部電力と再び対決する。男子は、SC軽井沢クと札幌が決勝進出。大会は2018年平昌(ピョンチャン)冬季五輪の代表選考会を兼ねており、LS北見とSC軽井沢クが優勝すれば、日本が出場枠を得た場合の五輪代表に決まる。

 8―8で迎えた延長戦。最後にストーンを真ん中付近に置けば決勝進出が決まるという緊迫の場面で、LS北見のスキップ藤沢が渾身(こんしん)の一投を投じた。「緊張はしましたし、投げた瞬間に終わったと思った」。スイーパーの2人が掃いたが、それでも弱いと感じた司令塔は半分を過ぎた当たりで思わず「来てー!」とハウスにいた本橋(サード)を手招き。最後は吉田夕(リード)、吉田知(セカンド)、本橋の3人が必死で掃く姿を食い入るように見つめ、自身もストーンを追いかけた。結果は見事に成功。「スイーパーが頑張ってくれた。私が決めたというよりスイーパーが決めてくれた」。中部電力との大接戦を制し、五輪の舞台に向けてまた一歩近づいた。

 産休明けは控えだった本橋が昨年11月のパシフィック・アジア選手権から復帰してチーム力はさらに安定。今年3月の世界選手権(北京)の出場権こそ逃したものの、経験豊富な30歳は「私はそんなに気にしていない」とチームを鼓舞し続けた。白ご飯を食べることなど体力づくりの面でもチーム内で決め事をつくり、今大会中も「宿のご飯を食べ尽くしている」と吉田知。1週間を超える長丁場の大会で最後まで集中力を保つべく、全員で思いを共有している。

 5日の決勝は準決勝で北海道銀行を下した中部電力と再び対戦する。連覇を果たせば、日本が出場枠を得た場合の五輪代表に決まる。25歳の藤沢が「ハウスに立つと緊張するけど麻里ちゃん(本橋)を見ると安心する」と話せば、8年ぶりの五輪出場を狙う本橋も「入るっしょと思って構えている」とスキップを務める後輩に絶大な信頼を置く。4年間で築き上げたチーム力を見せつけた先に“五輪内定”が待っている。

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2017年2月5日のニュース