【船木和喜氏 手記】沙羅50勝に拍手 常に自分の形、尊敬すべき適応力

[ 2017年1月30日 08:20 ]

ノルディックスキーW杯ジャンプ女子第12戦 ( 2017年1月29日    ルーマニア・ルシュノブ )

ノルディックスキーのW杯ジャンプ女子個人第12戦で通算50勝を達成し、笑顔でトロフィーを掲げる高梨沙羅
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 高梨選手、おめでとうございます。W杯50勝は大偉業。世界各国での開催で条件は毎回異なる上、ジャンプ台の特徴が違うのですから、勝利を積み重ねるのは簡単ではありません。国内の4大会で未勝利に終わりましたが、日本のジャンプ台は風の影響が大きいのが特徴。すぐに切り替えた精神力にも拍手を送りたいですね。

 彼女に感じるのは類いまれな「適応力」ですね。どんな条件下でも空中では「自分の形」になる。そこを逆算して、助走や踏み切りを微調整しているからこそ、一定の飛距離につながる。2本のジャンプを高いレベルでそろえられる確率を高めることで、勝率も上がっているのだと思います。

 トップ選手ながら守りに入らず、毎シーズン進化が見えるところは尊敬の対象です。最近は助走の重心を少し前に移し、踏み切り動作でより前に飛び出そうとしているようです。進化の過程として、夏場は空中でのスキー操作にばらつきがあるのですが、冬場になるときっちり調整してくる。これも素晴らしい才能です。

 今後プラスするとすれば、やはりパワーでしょうか。身長が高い海外選手は、踏み切り動作でより多くのエネルギーを生み出します。そういう選手が技術的にも向上してくれば、強力なライバルになる可能性はあるでしょう。高梨選手にはさらなる進化で、世界をリードし続けてほしいですね。 (98年長野五輪スキージャンプ2冠、W杯通算15勝)

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