八角理事長「感慨無量」 父・貞彦さん「日本のために頑張って」

[ 2017年1月28日 05:30 ]

新横綱・稀勢の里 奉納土俵入り ( 2017年1月27日    東京都渋谷区・明治神宮 )

<稀勢の里 明治神宮奉納土俵入り>稀勢の里の土俵入りを見守った八角理事長
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 奉納土俵入りに立ち会った八角理事長にも熱い思いがこみ上げていた。「感慨無量。見ている私が、大相撲に携われてよかったと感動した」。自身も87年夏場所後、第61代横綱に昇進して奉納土俵入りを行ったが、それから30年。協会トップになってから初めての横綱誕生だけに、喜びはひと味違うものだった。

 理事長も横綱時代は雲龍型だった。その“先輩”が見ても、稀勢の里の土俵入りは素晴らしく映った。「(四股を踏んだあとに)腰が割れていて、最初にしては立派なもの。だから強いんだなと思った。せり上がりも、足腰が柔らかくてスムーズ」と高く評価。さらに「同じ型でも(横綱によって)微妙に違うのがいいところ。今後は自分の持ち味を出していけばいい」と期待を込めた。

 初場所の前売り券は昨年末の番付発表前に完売となるなど、相撲人気が続いている。その中での日本人新横綱の誕生。ブームに拍車がかかるのは必至だ。理事長は「(大観衆が集まり)期待されているということを本人も実感したと思う。これを重荷にしないで、励みにしてほしい」とエールも送った。

 稀勢の里の両親も息子の晴れ姿に感無量の様子だった。夫婦そろって前方の席で見守り、父の萩原貞彦さん(71)は「やっと(横綱になった)実感が湧いた。自分の子ではないような気がする。完全に私の手を離れた。皆さんのため、協会のため、日本のために頑張ってもらいたい」と目を細めた。母の裕美子さんは「言葉が出ない。ありがたいです」と喜びをかみしめていた。

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2017年1月28日のニュース