横審・守屋委員長、最後の大仕事 稀勢の里に感謝、横綱に推薦

[ 2017年1月23日 20:32 ]

笑顔で記者会見する守屋秀繁委員長(中央)ら横綱審議委員。左は北村正任氏、右は大島寅夫氏
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 横綱審議委員会(横審)の守屋秀繁委員長(75)=千葉大名誉教授=は23日、東京・両国国技館での会議後、5期10年の任期満了に伴って退任した。最後に待っていた大仕事が、大関稀勢の里関の横綱昇進を推薦する答申だった。

 守屋委員長は先場所後、取りこぼしの多い稀勢の里関を「不思議な大関」と表現。初場所後の横綱推薦の可能性について「無理、無理」と冗談を交えていた。23日の記者会見では一転し「今後も十分に活躍してくれるだろう」と期待した。

 横審委員就任は2007年1月。角界にとっては波乱の10年だった。八百長問題など数々の不祥事が続き、横綱朝青龍が暴行問題で引退に追い込まれたこともあった。苦難を知るからこそ、19年ぶりの日本出身横綱誕生という明るい話題に「感慨深いものがある。稀勢の里には心から感謝したい」と目を細めた。

 間もなく生まれる新横綱に対し「30歳6カ月は力士として絶頂期。まだ若い。日本人の平均寿命も、力士の土俵寿命も延びている」と整形外科医の立場で発言し、要職を退いた。

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2017年1月23日のニュース