初Vの稀勢、笑顔で会見「ようやく賜杯手にした」 白鵬との一番「自分の力以上の力」

[ 2017年1月23日 11:54 ]

初場所優勝から一夜明け、笑顔で会見する稀勢の里
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 大相撲初場所で14勝1敗による初優勝を達成し、横綱昇進を確実とした大関稀勢の里(30)=本名萩原寛、茨城県出身、田子ノ浦部屋=が千秋楽から一夜明けた23日午前、東京都江戸川区の田子ノ浦部屋で記者会見を行い、賜杯を抱いたことに「ようやく手にしたものなので、うれしさは変わらない。ここからまた頑張っていきたい」と笑顔で話した。

 稀勢の里は初場所14日目に優勝を決め、22日の千秋楽は横綱白鵬を破った。土俵際まで追い込まれて逆転した一番を「自分の力以上の、違う力が働いたようだった。あの残り方は今までの人生でもなかった」と述懐。重圧への弱さを克服し「今場所はそこまで過度な緊張がなかった。平常心でやれた」と明かした。

 目前に迫る横綱の地位には「責任のある地位だと思う。負けたら終わり」と表情を引き締めた。6年前の11月に急逝した先代師匠の鳴戸親方(元横綱隆の里)に話題が及ぶと「感謝以外に見つかる言葉がない。思い出すと、ここで浮かれていられない。もっともっと強くならないと、本当の恩返しにならない」と決意を披露した。

 日本相撲協会は昨年の年間最多勝など安定感を高く評価し、23日午後の横綱審議委員会に昇進を諮問する。推薦されれば、1998年の3代目若乃花以来、19年ぶりとなる日本出身の新横綱誕生が事実上決定する。

 新入幕から所要73場所は昭和以降で最も遅い横綱昇進となる。

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2017年1月23日のニュース