夏野剛氏 マスコット選びは「エンブレムより難易度高い 炎上必至の予感」

[ 2017年1月17日 15:32 ]

東京五輪・パラリンピックのマスコット選考検討会議の委員として初会合に出席した夏野剛氏
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 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は17日、都内で公式マスコットを選ぶ「マスコット選考検討会議」(委員長・宮田亮平文化庁長官)の初会合を開き、委員となった夏野剛氏(慶大大学院政策・メディア研究科特別招聘=しょうへい=教授)は「エンブレムを選ぶよりはるかに難易度が高い。炎上必至の予感がする」と気を引き締めた。

 大会エンブレムはデザイナーの佐野研二郎氏が手掛けた“佐野デザイン”についてインターネット上を中心に盗用疑惑を追及され、大騒動に発展。組織委が白紙撤回する前代未聞の事態に追い込まれ、有識者によるエンブレム委員会が選び直した経緯がある。

 そのエンブレム委も務めた夏野氏は「炎上必至という予感はするが、今回も上手くやりたい」と抱負。エンブレム委が選んだデザインを正式発表する直前に日本テレビがテロップで速報したことを踏まえ「最終目標は日テレさんに事前に抜かれないようにすることだ」と冗談めかして、発表の瞬間まで世界中が楽しみにできるような選考を誓った。

 マスコット選びの難しさについて、委員で知的財産を専門とする林いづみ弁護士は「キャラクターになると名称の問題もあり、立体になるし、動作の世界観があるので非常に難易度は高い。だが、日本発のコンテンツを国際発信するにはいい機会だ」と説明した。

 同じく委員に入ったキャラクター・データバンク社の陸川和男社長によると、同社の調査で日本人の7割以上が「キャラクターが好き」と言っており、男性の50代以上でも2人に1人がキャラクター商品を所有している。陸川氏は「日本はキャラクター大国。他にこんな国はない。今回のマスコットがかなり海外に対して大きな影響力を持つことは間違いない」と大役を担い緊張気味だった。

 初会合は欠席したが、人気ゲーム「妖怪ウォッチ」を生み出したレベルファイブの日野晃博社長も委員に名を連ねている。

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2017年1月17日のニュース