稀勢、奨菊のまわしひけず…苦い思い出が頭よぎる黒星

[ 2017年1月17日 05:30 ]

大相撲初場所9日目 ( 2017年1月16日    両国国技館 )

<初場所9日>琴奨菊の突進に体をのけぞらせる稀勢の里
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 大関陥落危機の琴奨菊に対し、稀勢の里があっさりと敗れた。立ち合いで上体を起こされ、左四つになったもののがぶり寄りで攻められると、まわしがひけないまま土俵を割った。8日目に単独トップに立ちながら、1日で並ばれた。立ち合いについて聞かれると「悪くないと思う」と答えたが、表情には余裕が感じられなかった。

 この日の朝稽古後は幕内最多62度目の対戦となる琴奨菊について「(窮地の相手の心理は)関係ない。土俵に上がったらどんな状態でも力を出し切る」と話したが、自分の相撲は取れなかった。12年夏場所は11日目で後続に2差をつける1敗で単独トップに立っていたが、そこから3敗して優勝決定戦にすら進めず。昨年春場所は10連勝で単独首位を快走しながら連敗でV逸。この日は苦い思い出が頭をよぎる黒星となった。

 白鵬が連敗したことで白鵬との1差は変わらないが、稀勢の里にも不安は残る。賜杯を抱くには、まだまだ苦難が待ち受けている。

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2017年1月17日のニュース