春日山親方 無念の退職 年寄名跡証書の預かり証提出できず

[ 2017年1月17日 05:30 ]

<初場所9日目>報道陣に囲まれる春日山親方
Photo By スポニチ

 春日山親方(40、元幕内・浜錦)が16日、日本相撲協会に年寄辞任届を提出し、退職した。人材育成業務の委託契約を結び直すために必要な年寄名跡証書の預かり証を、期限の同日までに出せなかった。

 同親方は先代親方の岩永祥紀氏(元幕内・春日富士)に名跡証書の引き渡しを求め、13年に提訴。昨年8月の一審判決で、証書を所有するための対価として1億7160万円の支払いを命じられていた。春日山親方は控訴し、東京高裁では和解協議が続けられていた。だが、この日の協議でも金額面の開きで和解が成立せず、預かり証を入手できなかった。日本相撲協会は昨年12月26日の年寄総会で親方衆と再契約。春日山親方は16日までに預かり証を提出できない場合は、退職する意向を示していた。

 両国国技館にある相撲協会を訪れた春日山親方は「悔いは残るし、複雑は複雑だけど、提出できなかったので、こういう結果になった」と険しい表情で話した。同親方は日大から追手風部屋に入門し、99年春場所で初土俵。幕内在位7場所で12年2月に引退し、春日山部屋の師匠となった。昨年10月に師匠辞任勧告を受諾し、同部屋は消滅していた。

続きを表示

2017年1月17日のニュース