錦織 ヒヤリ逆転8強 20歳の世界105位に大苦戦も

[ 2017年1月5日 05:30 ]

テニスブリスベン国際   錦織4―6、6―4、6―3ドナルドソン ( 2017年1月4日    オーストラリア・ブリスベン )

男子シングルスで準々決勝進出を決め、声援に応える錦織圭
Photo By 共同

 世界ランキング5位の錦織圭(27=日清食品)が新年のシングルス初戦を辛くも突破した。初対戦だった20歳の新鋭、世界105位のジャレド・ドナルドソン(米国)に第1セットを奪われたが、4―6、6―4、6―3で逆転勝ちし、8強入りを決めた。ドミニク・ティエム(オーストリア)と組んだダブルスは準々決勝で敗れた。女子シングルスの2回戦では、土居美咲(ミキハウス)が第8シードのロベルタ・ビンチ(イタリア)に4―6、2―6で敗れた。

 17年のスタートは薄氷の白星だった。「正直危なかった。第2セットで負ける可能性もあった」と錦織も認めざるを得ない大苦戦。「4―0から落とすこともあまりないので、少しプレーが消極的になった」と反省した。

 ドナルドソンはツアーが次世代の有望株として売り出している一人。とはいえ、開始すぐに4―0とリードした錦織の優位は揺るがないと思われた。ところが、ここから猛反撃に遭い、6ゲームを連取された。左右に振ってもしぶとく返球され、隙を見せれば一気に前に踏み込まれた。第2セットも互角の展開。それでも5―4で迎えた第10ゲームを取って、ようやく相手の流れをせき止めた。最終セットまで粘る相手をどうにか振り切り、8強入りを決めた。

 今大会はジュニア時代から愛用したアディダスではなく、ナイキの赤いシューズを履いている。関係者によれば近いうちに契約を結び、正式発表されるという。足元も見つめ直した今季の最初の一歩。6日予定の準々決勝では世界79位のジョーダン・トンプソン(オーストラリア)と対戦する。推薦出場ながら2回戦でフェレール(スペイン)を破った地元の22歳。次戦も決して気の抜けない戦いとなりそうだ。

続きを表示

2017年1月5日のニュース