神奈川大12年ぶりシード!「金太郎アメからの脱却」

[ 2017年1月4日 06:30 ]

第93回箱根駅伝 ( 2017年1月3日    箱根・芦ノ湖~東京・大手町 復路5区間10・6キロ )

12年ぶりのシードで喜びを爆発させる神奈川大のメンバー
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 花の2区で稼いだ貯金が古豪に12年ぶりのシードをもたらした。5位でゴールした神奈川大に歓喜の輪が広がる。97、98年に2連覇している大後監督は「まさか5番になるとは思ってなかった」と予想以上の結果に驚きを隠さなかった。

 往路は2区の鈴木が区間賞でトップに立ち、その後も粘って6位。復路は危なげなくたすきをつなぐと8区の大塚(3年)が区間2位と力走した。「誰にも負けないと思って1年間やってきた」。強い気持ちは9区以降にも伝わった。

 2度優勝を飾った20年前を大後監督は「あの時代はエースがいなくてもブレーキしなければ勝てた」と振り返る。安定感を求められた時代からスピードレースへと変化した流れに乗り遅れ「(代わり映えのない)金太郎アメからの脱却」を図った。1区・山藤、2区・鈴木という能力の高い2人に強度の高い別メニューを与え、エースの育成に力を注いだ。

 特に力のある鈴木が覚醒し「(個性豊かな)アメ細工」へと変身。青学大の一色を抑える走りに、指揮官が「もんもんとしていた」と表現する低迷期を抜け出した。2本の柱がシード復活の立役者となったが、大塚のように彼らに刺激を受けた選手が好走する相乗効果も生まれている。頼もしい学生たちとともに戦う次回以降へ大後監督は「やっとスタートラインに立てた。これからはい上がっていきたい」と高みを見据えた。

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2017年1月4日のニュース