桐蔭学園2大会連続4強 いざ宿敵・東海大仰星討ちだ

[ 2017年1月4日 05:30 ]

第96回全国高校ラグビー   桐蔭学園37―24常翔学園 ( 2017年1月3日    東大阪市・花園ラグビー場 )

<常翔学園・桐蔭学園>後半7分、タックルに捕まりながらもトライを決める桐蔭学園・川勝
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 準々決勝4試合が行われ、桐蔭学園(神奈川)は37―24で常翔学園(大阪第2)を下し、2大会連続の準決勝進出を決めた。難敵を相手にこの日はディフェンスが機能。ターンオーバーから一気にトライへとつなげるシーンをつくり、PGでも確実に加点する試合巧者ぶりを発揮した。5日の準決勝では、13年度、昨年度と決勝で敗れている因縁の相手である東海大仰星(大阪第1)との対戦も決定。初の単独優勝へ、1つ目の壁を乗り越える。

 準々決勝以降はその都度抽選という独自の方式で運営されている全国高校ラグビー大会。試合後、取材に応じていた藤原秀之監督だが「ちょっと見てきていいですか?」とソワソワした様子で中座し、抽選を見守った。準決勝の相手は東海大仰星に決定。改めて取材に応じた指揮官は「しんどい試合になる。まずは選手をしっかり休ませたい」と表情を引き締めた。

 とはいえ、来る決戦に向け、この日の内容は十分に評価できるものだった。「ウチらしいラグビーができた。接点の攻防、タックルも良かった」と話したように、大阪の花園常連校に対して前後半計5トライ。前半2分に先制トライを奪い、一度もリードを許さない盤石の戦いぶりだった。

 桐蔭学園らしいトライが生まれたのが前半23分だ。相手のパスが乱れたところを、CTB渡辺が狙い澄まして猛タックル。ボールを奪うとSO山田がすかさず前進し、さらにラインを敷くのが目いっぱいの相手を尻目にCTB斉藤が裏へのショートキック。瞬時に反応したFB黒木がボールをキャッチし、インゴールに飛び込んだ。ターンオーバーからトライまで、わずか17秒。相手に息をつかせる間を与えなかった。

 この日は試合を通じ、ディフェンスからチャンスを演出した。No・8山本主将によれば「練習では特にやってない」というが、ターンオーバーを狙いに行く場面では選手が自主的に「GO!」と掛け声を出し、1人目で足の動きを止め、2人目がボールへ絡んだ。「少ないチャンスをどうやってものにしていくか(が大切)」。後半15分、自らトライを挙げた主将は一体感あるディフェンスに手応えをにじませた。

 レギュラー格の実力を持ちながら、昨年度の大会はケガで出場できなかった山本は、準決勝に向け「絶対にリベンジします」と言った。1度ならず2度も、夢を阻まれてきた宿敵。先輩たちの思いも背負ってぶちのめす。

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2017年1月4日のニュース