五輪バレー会場、有明新設を正式表明 小池氏、400億削減強調

[ 2016年12月16日 20:36 ]

 東京都の小池百合子知事は16日の定例記者会見で、2020年東京五輪のバレーボール会場として有明アリーナ(江東区)の新設を正式に表明した。有明地区を一体的に開発し、スポーツや音楽などのイベントを呼び込んで活性化させる。競技会場の見直しは一区切りとなり、今後は仮設施設の整備費分担が焦点となる。

 小池知事が他県への変更も含めて見直しを検討した3会場全てが、コストを削減し当初計画通りの場所で整備されることで決着。小池知事は計約400億円の整備費を削減したと強調し「ただ安くするのではなく、時間を浪費したとも思っていない。むしろ都民との一体感が生まれたのではないか」と述べた。

 21日開催で調整中の都と国際オリンピック委員会(IOC)、五輪・パラリンピック組織委員会、政府による電話形式の4者協議で最終的に決まる見通し。

 小池知事は「民間の創意工夫を最大限生かしたい」とし、大会後に民間企業へ運営権を売却する「コンセッション方式」を導入する方針も示した。年明けから民間事業者へのヒアリングを始め、大会前の18年度に運営事業者を公募で選定する。

 有明では、仮設の体操競技場なども整備され、大手不動産会社が国家戦略特区で大規模なマンションも開発。小池知事は「体操競技場は大会後、展示場としてビジネス機会の創出につなげる。まさしく投資になる」と指摘した。

 変更案として検討した既存の横浜アリーナ(横浜市)を断念した理由は「日本を代表する素晴らしいアリーナ。会場周辺のスペースが必要で、大会運営面から特殊要因があった」と説明した。

 組織委が負担することになっている仮設施設の整備費を巡っては、都と組織委、国との調整が進んでいない。小池知事は「国がこれから、どれほど関与してくれるのかを話していく」と述べるにとどめた。

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2016年12月16日のニュース