桐生&山県 豪華タッグで日本人初9秒台実現へ!今オフ合同合宿

[ 2016年12月15日 05:30 ]

桐生(左)と山県
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 豪華タッグが9秒台を可能にする。陸上男子100メートルで10秒01の記録を持つ桐生祥秀(21=東洋大)と10秒03の山県亮太(24=セイコーホールディングス)が今オフに合同合宿を計画していることが14日、分かった。来年2月に桐生が在学する東洋大が行うオーストラリア合宿に、山県が参加する方向で調整中。100メートルの2強がともに汗を流し、来季の10秒切りへ進化を遂げる。

 日本短距離界をリードするスプリンター2人が、互いを意識しながら切磋琢磨(せっさたくま)する。来年2月に東洋大がオーストラリアでの合宿を予定しており、桐生を指導する土江コーチが山県に合宿の参加を打診。温暖な地での練習を望んでいた山県は応じる予定という。これまで2人は日本陸連の合宿や、数回の合同練習の経験はあるが、長期の合宿でともに汗を流すのは初めてだ。

 桐生の自己ベスト10秒01は日本歴代2位、山県の10秒03は同4位タイ。現役のスプリンターでは1、2位の記録だ。桐生は中盤の加速力、山県はロケットスタートからの序盤の走りと特長が異なる。山県は「彼(桐生)にないところをボクは持っているし、ボクにないところを彼が持っていたりする。一緒に練習すれば刺激になるし、楽しみ」と胸を高鳴らせた。

 リオデジャネイロ五輪の400メートルリレーでは山県が1走、桐生が3走を務め、男子トラック種目で史上最高位となる銀メダルを獲得。快挙の一方、100メートルでは桐生が予選落ち、山県も準決勝で自己ベスト10秒05(当時)をマークしながら、決勝には届かなかった。世界大会の決勝に残るためには、9秒台は必須だ。2人とも「日本初の9秒台は自分が」という思いを持っている。合同合宿でしのぎを削ることで、その思いはより強くなるに違いない。

(20年東京五輪は/個人での飛躍も/) 来夏の世界選手権(英国・ロンドン)で、2人はリレーのメダルとともに100メートルでの決勝進出が目標。視線の先にはもちろん、20年東京五輪がある。桐生が「全員が(100メートル)9秒台で走れれば、もっと戦える」と言えば、山県も「自分たちに何が足りないか、それぞれ分かっている。一つ一つ課題をクリアしたい。目指すところはリレーの金しかない」と気合十分。ともに流した汗が、日本初の9秒台へ、4年後のTOKYOへつながっていく。

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2016年12月15日のニュース