羽生 史上初GPファイナルV4も「最悪」五輪連覇へ本気モード

[ 2016年12月12日 05:30 ]

フィギュアスケート GPファイナル最終日 ( 2016年12月10日    フランス・マルセイユ )

4連覇を達成、表彰台に飛び乗り1番ポーズの羽生
Photo By スポニチ

 男子フリーが行われ、ショートプログラム(SP)1位の羽生結弦(22=ANA)はジャンプでミスを連発し、フリー3位の187・37点だったが、合計293・90点で逃げ切った。男女を通じて史上初の4連覇を達成するとともに、優勝回数も同最多の4度に並んだ。SP4位の宇野昌磨(18=中京大)はフリー2位の自己ベスト195・69点、合計282・51点で2大会連続の3位となった。

 4連覇達成の偉業をとても素直に喜ぶことはできなかった。演技を終えた羽生は努めて感情を押し殺し、英語の記者会見では「結果についてはすごくうれしい」と答えたが、日本語での会見に切り替わると、あふれる感情を吐き出した。

 「フリーの3位という結果ははっきり言って非常に悔しいです」

 「(点が出ず)もちろんそりゃ悔しい。点数を上げて、誰にも追随されないような羽生結弦になりたいです」

 「この前半のシーズンは最悪だったな、というくらいメチャクチャ悔しかった」

 口をつくのは「悔しい」ばかりだった。

 SPをほぼノーミスでまとめて1位で迎えたフリー。前半のループ、サルコーの2つの4回転ジャンプを確実に成功させた。だが、後半の4回転サルコーでは2週前のNHK杯に続いて転倒した。続く4回転トーループをきれいに降りて、持ち直したかと思われたが、終盤まさかの大乱調。3連続ジャンプが乱れ、最後のルッツは3回転が1回転になった。昨年のGPファイナルで出したフリー世界歴代最高の219・48点に遠く及ばないどころか、NHK杯の197・58点から10点以上後退する187・37点。どや顔も、笑顔もなかった。

 それでも勝てたのはSPの貯金が大きな要因だ。追うSP2位の元世界王者チャン、SP3位の世界王者フェルナンデスは大崩れした。17歳のチェン、18歳の宇野ら若手が猛追したが、届かなかった。「これがフィギュアスケート。ショート(SP)とフリーの合計で競う。トータルで考えれば、ショートが良かった。結果として4連覇という目標も達成できた」。羽生の総合力がライバルより勝っていた。

 NHK杯、GPファイナルと2戦続けて世界最高得点を連発した昨季と比べると、今季の前半戦は左足甲のじん帯損傷により4月から約2カ月氷に立てなかった影響もあって苦しんでいる。1週おきに試合が続く3連戦で、今大会前は例年より練習量を抑える新たな調整方法も試したが、結果にはつながらなかった。最大の課題はフリー。五輪連覇のかかる来季を見据え、4回転ジャンプを1本増やして4本にした超高難度のプログラムで、まだノーミスはない。「本当は来季完成させればと思ってましたけど、今の悔しさ的には今季の後半には完成させたいと思っています」。難易度を下げる選択肢はない。次戦は全日本選手権(22日開幕、大阪)。五輪王者の闘争心に火が付いた。

続きを表示

「渋野日向子」特集記事

「NBA」特集記事

2016年12月12日のニュース