青学大「サンキュー大作戦」で史上4校目3冠狙う

[ 2016年12月11日 05:30 ]

第93回箱根駅伝

<箱根駅伝・監督トークバトル>優勝とサンキュー大作戦を掲げた青学大・原監督
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 第93回箱根駅伝(来年1月2、3日)の記者発表が10日、都内で行われ、箱根3連覇で史上4校目の大学駅伝3冠を狙う青学大の原晋監督(49)は、指揮を執って9度目の箱根路のテーマを「サンキュー大作戦」と発表した。15年は「ワクワク大作戦」、16年は「ハッピー大作戦」を掲げて圧勝。エース・一色恭志(4年)ら強力メンバーが、感謝の気持ちを胸に偉業へ突き進む。

 指揮官による作戦発表は、もはや師走の風物詩だ。「ワクワク」、「ハッピー」で連覇を達成し、今大会は「サンキュー大作戦」に決定した。史上4校目となる同一年度の3冠、箱根3連覇の「3」に、原監督体制となって「9」度目の箱根路。「ここまで多くの方々に支えられてきた。ありがとうという思いを込めて“サンキュー大作戦”。選手ももちろん、感謝の気持ちを持って走る」と不敵に笑った。

 10月の出雲全日本選抜で連覇を達成すると、11月の全日本は初優勝。大学駅伝界に敵なしの王者には、死角が見当たらない。エントリー16人中、上位10人の1万メートルの平均タイムは28分41秒54。2位の山梨学院大に14秒以上の差をつける断トツの力で、「今のところ順調。インフルエンザやノロウイルスがなければ、ほぼほぼいけるんじゃないか」と自信満々だ。

(2区に一色/) 他校がうらやむ選手層の厚さに加え、一色という絶対的エースがいる。この日、原監督が区間配置で明かしたのは2区・一色の起用だけ。「前日(9日)のミーティングでも一色は1時間7分切りを宣言していた。それくらいの状態で仕上がってきている」。来年2月には今年も好走した東京マラソンに出場する予定で、「世界選手権の代表をつかんでほしい」と大きな期待を寄せる。

 過去2大会、山上りの5区で激走した神野大地は卒業。重要区間にやや不安があるが、今大会から4区は18・5キロから20・9キロ、5区は23・2キロから20・8キロとなる。「5区は区間5位くらいで入ってくれれば十分。距離の変更もうち(青学大)にとってプラスになるんじゃないかな」と原監督。箱根3連覇を飾れば、青学大の快走は新春の風物詩になる。

 ▽青学大・原監督の大作戦

 ▼15年箱根駅伝 ワクワクドキドキさせるレースを期待し、「ワクワク大作戦」。5区の神野大地が区間新の激走を見せるなど2位に10分50秒差をつけ初優勝。

 ▼16年箱根駅伝 ゴールした時に笑顔でハッピーで、という思いを込めて「ハッピー大作戦」。1区からトップに立つと一度も首位を譲らずゴール。39年ぶりの完全優勝で連覇を達成。

 ▼16年出雲全日本大学選抜駅伝 神様が集う出雲でのレース、原監督がプロ野球・広島のファンでもあり「神ってるぞ青山大作戦」。4~6区の4年生が好走し2年連続3度目の優勝。

 ▼16年全日本大学駅伝 穴のない布陣でどこを食べてもおいしい、という意味を込めて「エビフライ大作戦」。4区終了時に早大に1分7秒差をつけられたが、アンカーの一色が逆転し初めて伊勢路を制した。

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2016年12月11日のニュース