松山&遼 尻上がり4差10位発進 息ピタリV圏

[ 2016年11月25日 05:30 ]

男子ゴルフ 国・地域別対抗戦W杯 第1日 ( 2016年11月24日    オーストラリア・メルボルン キングストン・ヒースGC=7111ヤード、パー72 )

<ゴルフW杯初日>12番、石川遼(左)のサポートをうけながらパットに入る松山
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 2人が1つのボールを交互に打つフォアサムで第1ラウンドが行われ、松山英樹(24=LEXUS)と石川遼(25=CASIO)の日本は4バーディー、3ボギー、1ダブルボギーの1オーバー、73で回り、首位と4打差の10位で発進した。3アンダー、69のスペインが単独首位に立った。

 18番パー4。石川がグリーン右からのアプローチを10センチに寄せて、松山がタップイン。73でホールアウトした黄金ペアは笑顔で握手を交わした。

 「自分たちのミスからボギーになって3オーバーまで行った。そこから2打戻したのは大きい」と石川が言えば、松山も「今日の風だったら、もう少しオーバーの組がいてもおかしくない。15、16番で戻せたので良かった」と振り返った。

 2人そろって日の丸カラーのウエアでティーオフ。強風にも悩まされ序盤はミスが続いて3オーバーまで落とした。会話も少なめで、石川のバッグを担ぐ佐藤賢和キャディーが「お葬式の一歩手前の雰囲気」と冗談めかすほど。浮上のきっかけは10番。石川が5Iでフェアウエーに運び松山が第2打をピンに絡めた。「ティーショットからうまくいってバーディー。そこからペースがつかめた」と松山はうなずいた。

 徐々に会話も増え、トラブルの場面では打たない方がロープを撤去したり相棒を助ける姿も目立ち、グリーンでは一緒にラインを読むようになった。その共同作業が結果に結びついたのが15、16番の連続バーディーだ。

 16番は7メートルのチャンスだったが、フックしてスライスする難しいライン。2人で意見を出し合い石川がカップに沈めた。松山は「自然と(一緒に読むようになった)。ラインの読み方が近かったので。僕は全然入らなかったけど、代わりに入れてくれた」と笑った。

 フォアサムの難しさについて松山は「ミスして難しいショットを相手に打たせてはいけないと気を使った」と表現し、石川は「ティーショットを打った流れでセカンドを打たないのでリズムの取り方が難しい」。ただホールを重ねるごとに遠慮がなくなり2人は本当のチームになった。

 首位とは4打差。松山は「明日のフォーマットでどれだけ自分のペースをつかんであさってに生かせるか」。フォアボールで争う第2ラウンドでの巻き返しを誓った。

 ▼W杯 第1回はカナダ杯として1953年にカナダで開催。67年からW杯の名称に。ほぼ毎年開催されたが今回は3年ぶりで58回目。試合方式は何度か変更され前回は2人1組で各自のストロークプレーの合計スコアで争われた。今大会は28カ国56人が出場し、初日と3日目はフォアサム(同じチームの2人が1つのボールを交互に打ったスコアを記録)、2日目と最終日はフォアボール(2人がそれぞれ自分のボールを打ち、ホールごとに良い方のスコアを採用)を実施。72ホールの合計スコアで順位を決定する。

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