吉田沙保里コーチ始動 自分を倒せる選手を育てる

[ 2016年11月25日 05:30 ]

レスリングの3スタイル合同合宿で、コーチとしての活動をスタートさせた吉田沙保里(中央)は選手を前にあいさつする
Photo By スポニチ

 レスリング女子でリオデジャネイロ五輪銀メダルの吉田沙保里(34=至学館大職)が24日、東京・味の素ナショナルトレーニングセンターで行われた日本代表3スタイル合同合宿で、女子日本代表コーチとしての活動をスタートさせた。

 練習前には全選手を前にあいさつ。ホイッスルの音が裏返るなど初々しい一面も見せたが、約2時間、声をからして指導した。「自分でやった方が簡単。理解してもらえないことも多い」と難しさを実感しつつも「頼られる存在になりたい。女性(コーチ)にしか聞けないこともあると思うので」と新たなモチベーションを得た様子だった。

 コーチとしての究極の目標は、自分を倒す選手を育てることだ。栄和人強化本部長も「全ての技術を教えて、その若い選手が吉田に勝つ。そうなることが望み」と言及。「そういう選手が出てくれたらうれしい」と応じた吉田も、愛弟子に敗れての現役引退なら思い残すことはないだろう。

 父・栄勝さんが叩き込んでくれた攻めのレスリングと、栄氏の守りも重視するレスリングをミックスさせたスタイルが理想。名選手が名コーチへの第一歩をしるした。

続きを表示

2016年11月25日のニュース