H難度「シライ3」決めた!五輪後初演技で衝撃の16・750点

[ 2016年11月14日 06:10 ]

床運動でシライ3を成功させる白井健三

 全日本体操選手権(団体)が13日、東京・国立代々木競技場で行われ、リオデジャネイロ五輪団体総合金メダリスト、日体大の白井健三(20)が床運動で最高H難度の「シライ3(後方伸身2回宙返り3回ひねり)」を決めた。16・750点をマークするも合計267・550点で2位。優勝は順大で267・600点、コナミスポーツクラブと朝日生命が266・950点で同点3位だった。

 「ひねり王子」が会場の視線を独り占めした。最後に演技する白井を残して、順大との差は常識的には逆転不可能な16・800点差。だが、「シライ3」を決めると場内はどよめく。驚異的な16・750点を叩き出し、あと一歩のところまで迫った。

 初めてシライ3を成功させた昨年12月の豊田国際ではラインオーバーした。今年2月の試合では着地が乱れて失敗し、それ以降は封印していた。だが、リオ五輪が終わり「もう一度攻める大切さを再確認」し、以前から1歩減らした3歩の助走で「窮屈さ」を解消。「気にせず、やれたのが良かった」とうなずいた。最後は「シライ/ニュエン(後方伸身宙返り4回ひねり)」を決めて力強くガッツポーズ。順大には0・05点届かず2位に終わったが「五輪後の初の演技をいい形で滑りだせた」と充実感を漂わせた。

 試合中には今大会を欠場した内村とタッチを交わし「応援してくれているのは分かっていた」という。内村も驚く大技を決めた男は「そのままいくのも面白くない」と今後の新技挑戦にも意欲をみせた。

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2016年11月14日のニュース