真央号泣「自信失った」9位 自己最悪ジャンプ4度失敗

[ 2016年11月14日 05:30 ]

フィギュアスケート GPシリーズ第4戦フランス杯最終日 ( 2016年11月12日    フランス・パリ )

9位に終わった浅田(AP)

 理想から程遠い4分を終えると、大切なものが砕け散っていた。3回転ジャンプを一度もクリーンに着氷できず、2回転になった失敗が4度。05―06年シーズンにシニアに参戦して以降、9位は自己ワースト。取材エリアで号泣した浅田は、「悔しさもあるし、ガックリだったり、ふがいなさだったり…」と涙の理由を明かし、「自信を失った。また一からつくり上げないといけない」と声を絞り出した。

 フィンランディア杯、スケートアメリカ、今大会と今季は演技を重ねるごとにパフォーマンスが低下。深刻なのはジャンプの不調だ。代名詞のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)、高難度の3―3回転を外した構成でも、完璧に演じられない。昨季から抱える左膝痛は、入念なケアをしながら付き合っていくしかないのが現状。「全てがしっくりきていない」。国内での調整でも、ジャンプは絶不調。不安を振り払えず、本番でも失敗を重ねた。

 1年の休養からの復帰後、最大のピンチに陥った。「自分が望んで復帰してきた選手生活。もう一度、その気持ちを思い出して奮い立たせたい」。次戦の全日本選手権(12月22日開幕、大阪)は来年3月の世界選手権の代表最終選考会となる大一番。「とにかくやるしかない。全日本で、やるしかない。最後の最後まで、やるだけです」。今は、信じるしかない。過去に、何度も逆境を乗り越えてきた自分を。

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2016年11月14日のニュース