長沼、横浜案は「選択肢として残っている」IOC、今月末会合で結論

[ 2016年11月3日 19:26 ]

取材に応じるIOCのデュビ五輪統括部長

 国際オリンピック委員会(IOC)のデュビ五輪統括部長は3日、東京都の調査チームが示した2020年東京五輪の会場計画の最終見直し案について、代替候補地に挙がったボートとカヌー・スプリントの長沼ボート場(宮城県登米市)、バレーボールの横浜アリーナは「選択肢として残っている」と明らかにした。五輪の開催費用を再検討するIOC、大会組織委員会、東京都、政府の4者による非公開の作業部会の終了後に語った。

 IOCのコーツ副会長、組織委の森喜朗会長、東京都の小池百合子知事、丸川珠代五輪相が出席する4者のトップ級会合を今月30日にも開催して結論を出す見通しも示した。

 都内で3日間行われた作業部会では、見直し案への具体的な評価や選定の基準などは示されなかったが、今後検討を進めて月末までに文書にまとめる。デュビ五輪統括部長は「もっと情報を求めて完全な評価をする。理解を深めるために、もう少し明確化しなければいけない」と述べた。

 作業部会は、都の調査チームが開催費用は3兆円超に膨らむ可能性があると試算したことを受けて、10月に来日したIOCのバッハ会長が小池知事に設置を提案した。コスト削減に向けて焦点の会場計画のほか、輸送やセキュリティー、仮設設備などのテーマで意見交換した。デュビ五輪統括部長は「非常に前向きで活発な議論だった」と評価した。

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2016年11月3日のニュース