錦織、チリッチにストレート完敗準V 全米決勝の雪辱ならず

[ 2016年10月31日 05:30 ]

テニス スイス室内 ( 2016年10月30日    スイス・バーゼル )

優勝したチリッチ(左)と準優勝の錦織(AP)
Photo By AP

 シングルス決勝が行われ、世界ランキング5位で第3シードの錦織圭(26=日清食品)は同12位の第4シード、マリン・チリッチ(28=クロアチア)に1―6、6―7で敗れた。14年の全米オープン決勝で敗れた相手にリベンジできず、ツアー通算12勝目に届かなかった。

 序盤からチリッチに圧倒された。錦織は「厳しい試合になると思う」と警戒していたが、1―1から一気に5ゲームを連取されて第1セットを落とすと、タイブレークに突入した第2セットは自らのダブルフォールトで終戦。「チリッチといい試合ができた。5年ぶりにこの大会の決勝に戻ってくることができて、いい経験になった」とサバサバした表情で振り返った。

 過去7勝4敗と勝ち越している相手だったが、14年の全米オープン決勝ではストレートで敗れ、今年のウィンブルドンでは錦織が脇腹を痛めて途中棄権していた。この日は2月のメンフィス・オープン以来の今季2勝目、ツアー通算12勝目を阻まれ、キャリア通算300勝もお預けとなった。

 それでも確かな手応えもつかんだ。楽天ジャパン・オープンを左臀部(でんぶ)の肉離れで棄権してからの復帰戦。準々決勝では過去4戦4敗と苦手にしていたデルポトロ(アルゼンチン)をストレートで粉砕した。大会後に発表される世界ランクでも自己最高タイの4位に復帰することも決まっている。

 31日に開幕するマスターズ・パリ大会には第5シードで挑み、マスターズ初制覇を目指す。そして、11月13日からは世界のトップが集結するATPツアー・ファイナル(ロンドン)に出場。世界各国を転戦するシーズンも最終盤を迎える。ビッグタイトルを見据え、日本のエースがラストスパートをかける。

続きを表示

この記事のフォト

2016年10月31日のニュース