真夕 リズム乗った4差5位浮上 「Smile」脳内再生で調整

[ 2016年10月22日 05:30 ]

女子ゴルフツアーNOBUTA GROUP マスターズGCレディース第2日 ( 2016年10月21日    兵庫県三木市 マスターズGC=6523ヤード、パー72 )

<マスターズレディース第2日>4打差5位に浮上した服部真夕
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 賞金ランキング51位の服部真夕(28=LIXIL)が4バーディー、ノーボギーの68をマーク。通算5アンダーの139で、同59位の比嘉真美子(23=ジブラルタ生命保険)らと並んで首位と4打差の5位に浮上した。今季は長らくショットに悩んでいたが、お気に入りの曲のリズムに合わせて打つ方法を取り入れ復調。パットが開眼した比嘉とともに、シード獲得圏外の2人がツアー屈指の賞金総額1億4000万円を誇るビッグトーナメントで逆転シード入りを目指す。 第2R成績

 ツアー屈指のショットメーカーが本来の姿を取り戻した。服部は出だしの1番で5メートルのパットを沈めると、2番はピンまで残り150ヤードの第2打を8Iで1メートルにつけて連続バーディーと最高の滑り出し。後半の11番でもピンまで残り139ヤードの第2打を8Iで2メートルにつけてスコアを伸ばし、「ちょっとずつショットが良くなってきた」と笑みを浮かべた。

 今季は開幕戦から5試合連続予選落ちと大きく出遅れた。ここ数年はアプローチに苦労しているが、「今季前半はショットにもかなりの不安を抱えていた。リズムをつかむまで時間がかかった」と持ち味の鋭いショットが鳴りを潜めていた。「緊張するとリズムが早くなってしまう」と特にバックスイングのリズムが乱れ、1、2、3のリズムで打つように試みても「どうしても早くなってしまう」。そこで、昨年7月から師事するメンタルトレーナーの柴田晃司氏と相談し、「自分で曲を決めて、頭の中で流すようにしよう」と答えを導きだした。

 服部が選んだのは沖縄出身の歌手、しおりの「Smile」。おいの泰雅(たいが)くん(6)の発表会で初めて耳にしたことがきっかけだった。サビの「君の笑顔が」の歌詞に合わせ、クラブを上げて下ろすシンプルな試みを7月のニッポンハム・レディースから続けている。この日、ティーショットをラフに曲げたのは2回だけで「身についてきたのかな」と言葉に実感がこもった。

 シーズン序盤の出遅れが響き、賞金ランキングは51位。来季のシード権が得られる50位の香妻琴乃とは34万6251円差がつく。今季は残り5試合だが、服部が出場資格を持つのは3試合。「早く(シードを)決めたい気持ちはある」というのが本音だ。だが、「意気込みすぎてもダメ。やるべきことをやっていきたい」。苦しんだシーズンを“Smile”で締めくくるため、まずはしっかりと足元を見つめる。

 ▽Smile 沖縄県出身のシンガー・ソングライター、しおりが06年に沖縄限定で発売したシングル。しおりは全国の学校を訪問してSmileを合唱する「花のしおり」活動を行っている。

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