春日山部屋消滅 12人引退、追手風へ移籍 継承者決まれば再興

[ 2016年10月19日 20:59 ]

 日本相撲協会は19日、春日山部屋の師匠として不適格と判断された春日山親方(39)=元幕内浜錦、本名高浜竜郎、熊本県出身=が師匠の辞任勧告を受諾したと発表した。本人や力士らは同じ伊勢ケ浜一門の追手風部屋へ移籍したが、関係者によると、9月の秋場所時点で春日山部屋に在籍した幕下以下の力士23人のうち12人の引退届が協会に受理された。幕下の水口ら勧告撤回を求めて嘆願書を記した11人が含まれるとみられる。

 春日山部屋は消滅し、11月の九州場所後に継承者が決まれば再興される。東京都墨田区の両国国技館で八角理事長(元横綱北勝海)に受諾を伝えた春日山親方は「今まで力士はそれぞれ頑張ってきた。本当に申し訳ない」と述べた。

 追手風親方(元幕内大翔山)は川崎市内で力士8人らと面談し、追手風部屋付きの中川親方(元幕内旭里)が師匠代行で主に指導することを伝えた。追手風部屋は埼玉県草加市にあるが、受け入れスペースの問題などで、春日山部屋勢は川崎市内に残る先代親方(元幕内春日富士)時代に使用していた建物に移る。同居する中川親方は「まずは力士たちの心のケアをしたい」と話した。追手風親方は「合併でなく、春日山部屋が再興するまでの措置」と説明した。

 協会は、春日山親方が先代親方と係争中の年寄名跡証書を所有しておらず、秋場所中に部屋を訪れていないとの調査結果を受け、12日の臨時理事会で辞任勧告を決めた。

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2016年10月19日のニュース