松山5連続バーディー!猛奪首で初日本タイトル見えた

[ 2016年10月16日 05:30 ]

男子ゴルフツアー日本オープン第3日 ( 2016年10月15日    埼玉県入間市 狭山ゴルフクラブ=7208ヤード、パー70 )

10番、チップインバーディーの松山
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 主役はやっぱりこの男だ。首位と3打差の8位から出た松山英樹(24=LEXUS)が5連続を含む6バーディー、1ボギーの65をマークし、通算4アンダーの206で単独首位に浮上した。ティーショット、アイアンショットともに安定感を取り戻し、好スコアにつなげた。66で回った池田勇太(30=日清食品)と69の李京勲(25=韓国)が1打差の2位に続いた。

 豪快な一打がバーディーラッシュの契機となった。9番パー5。松山は1Wで放った第1打をフェアウエー中央に置くと、「前半からショットが安定していた。セカンドもうまく打てるイメージがあった」と鋭く3Wを振り抜いた。ピンまで260ヤード、池越えの第2打は高い弾道を描いてピン奥8メートルのカラーへ。観衆からも「松山頑張れ!イーグルだ!」と声が飛ぶ。パターでのイーグルトライはカップをそれたが、バーディーを奪って後半のインに飛び込んだ。

 10番でグリーン左ラフから約8ヤードの第3打を60度のウエッジで放り込み、「ラッキーだった」と勢いに乗った。11番は3メートル、12番は1メートル、13番は2・5メートルを沈めてなんと5連続バーディーを奪取。リーダーボードのてっぺんまで駆け上がった。

 ショットの復調が好スコアの要因だ。第3ラウンドのフェアウエーキープ率は78・57%、パーオン率は83・33%でともに全体1位。前日まではショットに対する不満を口にしたが、「1番のセカンド、2番のティーショットがうまく打てたので、昨日よりも自信を持って打てていたし、それがフェアウエーキープにつながった」と分析した。

 先週は母校・東北福祉大のゴルフ部で後輩らと練習を行った。同大ゴルフ部の阿部靖彦監督は「(池田)勇太や谷原は言葉で語るタイプだけど、松山や藤本は背中で語るタイプ」と評する。寡黙だが、後輩思いの松山に憧れて同大学の門を叩く選手は多い。ホールアウト後は練習グリーンにいた比嘉一貴に気付き、この日4アンダーで回って9位に浮上した後輩の肩を叩いて「絶対にローアマを獲ってこい」とハッパを掛けた。阿部監督は松山、池田に期待し「優勝とローアマを東北福祉大が独占できたら監督冥利(みょうり)に尽きる」と話した。

 13年のプロ転向後、日本オープンに出場するのは今回が初めて。「自分の出せるものを出せたら、良い結果になると思う」。13年は史上初のルーキー賞金王に輝き、米ツアーでは既に2勝を挙げた。そんな日本のエースがまだ手にしていない初の日本タイトルはすぐそこだ。

 ≪ローアマと2冠目指す≫松山が優勝すれば自身初の国内メジャー制覇。日本オープンでは10年に3位、12年に7位でローアマを獲得しており、ローアマと優勝の2冠なら史上8人目の快挙になる。

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2016年10月16日のニュース