「海の森」整備を要望 五輪ボート会場で協会「レガシー残らない」

[ 2016年10月14日 18:33 ]

 2020年東京五輪・パラリンピックの競技会場見直しを提案した東京都の調査チームが14日、都庁で日本ボート協会の幹部に見直し案の内容を説明した。見直し案では長沼ボート場(宮城県登米市)を代替地として挙げているが、協会側は現行計画通りに「海の森水上競技場」を新設するよう求めた。

 同協会の木村新理事長は終了後、報道陣の取材に応じ「東京五輪だから、東京で選手村に滞在したい。長沼はアスリートファースト(選手第一)の観点では非常に遠く、仮設がメインになり、五輪後に撤去されてレガシー(遺産)が残らない」と語った。

 調査チームは9月29日、コスト圧縮のため3会場の建設中止を含めた見直しを提案。小池百合子都知事は15日に長沼ボート場を視察し、月末までに結論を出す見通し。

 一方、宮城県の村井嘉浩知事は14日、県庁で記者団に対し、長沼ボート場について、大会組織委員会が示したパラリンピック選手への対応など「9つの問題点」を「十分クリアできる」と述べた。小池知事へ問題点に反論する資料を示す考えも明らかにした。

 丸川珠代五輪相は14日の記者会見で「パラリンピックへの対応は非常に重要だ。(会場変更の検討では)その視点はぜひ持っていただきたい」と注文を付けた。

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