マイペースならぬ「真央ペース」初戦3回転半回避

[ 2016年10月5日 05:30 ]

今季初戦のフィンランディア杯を前に成田空港で取材に応じるフィギュアスケート女子の浅田真央
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 フィギュアスケート女子の浅田真央(26=中京大)が4日、今季初戦のフィンランディア杯(6日開幕、フィンランド・エスポー)出場のため成田空港から出発した。今季のテーマにマイペースならぬ“マオペース”を掲げ、まだ調整途上のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は6日のショートプログラム(SP)、7日のフリーともに回避する予定。焦ることなく、18年平昌五輪のプレシーズンの第一歩を刻む。

 9月25日に26歳になった。女子フィギュアではベテランの浅田は、自分の進むべき道を知っている。「いつも通りが一番。自分のペースで、“マオペース”でいきたいと思います」。今季初戦のフィンランディア杯を間近に控えても、過度の高ぶりはない。「いよいよ始まるんだなって気持ちはあります。自分ができることをやりたい」と柔らかな笑みを浮かべた。

 シーズンの入り方は、スケーターによってさまざまだ。男子の羽生は初戦から世界初の4回転ループに挑戦した。浅田は現在のコンディションを冷静に見極め、代名詞のトリプルアクセルを回避する方針。「まだ入れられない。まだまだ(練習を)やっていない。確率が上がってから入れていきたい」。GPシリーズ・スケートアメリカ(21日開幕、シカゴ)での大技解禁を見据え、まずは表現力で勝負する。

 これまでフリーのみで争うジャパン・オープンが初戦になることが多かったが、今季はフィンランディア杯を選択。14―15年シーズンを休養したことで世界ランクは現在28位。世界選手権などの滑走順に影響する世界ランクのポイントを積み上げることが狙いだ。「ポイントももらえるし、SPもフリーもある」。今大会はエキシビションが行われないため、体への負担も通常の大会よりも少ない。

 今季はSP、フリーともにスペインの作曲家・ファリャの「リチュアルダンス」で舞う。「同じ曲で滑るけど、全く違う感じになっている。SPもフリーも凄く気に入っている。どこまで評価してもらえて、自分がどのへんにいるのかを確かめたい」。最大目標の18年平昌五輪につながる重要なシーズン。浅田が焦らず無理せず、“マオペース”で始動する。

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