【服部道子の目】インパクトの乾いた音 男性的で力強いスイングの畑岡

[ 2016年10月3日 08:30 ]

<日本女子オープン最終日>18番、バーディーパットを決めガッツポーズする畑岡奈紗
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女子ゴルフツアー日本女子オープン最終日 優勝・畑岡奈紗

(10月2日 栃木県那須烏山市 烏山城カントリークラブ二の丸・三の丸コース=6506ヤード、パー71)
 畑岡さんの魅力は男性的な力強いスイングです。日本の女子選手は体重移動、体の柔軟性、シャフトのしなりを利用してパワーを生み出す選手がほとんどです。しかし畑岡さんは身長は高くないけれども脚力、体幹が強いので、スイング軸の幅が狭く、その場で体を捻転させてコンパクトに振り抜いています。

 印象的なのはアイアンのインパクトの瞬間の乾いた音です。鋭角的にクラブヘッドを入れてクリーンに当てるから出る音で、なかなか女子選手には出せないものです。ヘッドスピードも速いですし、米ツアーなどの深いラフにも対応できるスイングだと思います。

 プレショットルーティンがドライバー、アイアン、アプローチ、パットまで全く変わらないのも特徴です。ボールの後方から方向を確かめてイメージを固めてすぐに打つので迷いが生まれません。17番と18番は圧巻の攻めでしたが、プレッシャーがかかる場面でも攻めきることができるのはルーティンを確立しているからでしょう。

 4年後の東京五輪でも活躍が期待できますし、海外メジャーでも勝てる可能性を秘めています。 (プロゴルファー)
【最終成績】

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2016年10月3日のニュース