１５歳アマ長野２位キープ、一時は単独首位「実感がない」も笑み

＜日本女子オープン第２日＞１８番、バーディーパットを決める長野未祈

女子ゴルフツアー　日本女子オープン第２日　

（9月30日 栃木県那須烏山市　烏山城カントリークラブ二の丸・三の丸コース＝６５０６ヤード、パー７１）
　１５歳のアマチュア長野未祈（千葉・麗沢高１年）が４バーディー、２ボギーの６９で回り、通算４アンダーとし首位に１打差の２位をキープした。

　長野は最終１８番でバーディーを奪い単独首位でホールアウト。「ナショナルオープンでトップなんて実感がない」と困惑しつつも顔をほころばせた。

　２位発進した前日、友人らからＬＩＮＥなどのメッセージが１５件ほど届いたが「見たらプレッシャーが凄くなる」とあえて目を通さなかった。

　この日のスタート前にはキャディーの父・勝さん（４９）に「ボールに当たる気がしない」と弱音を吐くほど緊張していた。硬さが見られた序盤はピンチの連続。１番はグリーン右手前の深いラフから２メートルに、２番はグリーン奥から２・５メートルに寄せてしぶとくパーを拾った。その後２つボギーをたたいたが、８番で４・５メートルのバーディーパットを決めて流れを変えた。１０番、１１番はショットをピンに絡めて連続バーディーで巻き返した。

　１５歳らしからぬ美しいスイングは韓国人コーチとともに作り上げた。小学５年生の秋からプロコーチのボン・ミョンジン氏の指導を受けている。父・勝さんは「スイングは出来上がりつつある。コーチには“今はスイングに問題はない”と言われている」と証言する。

　中学進学後は年末年始にマレーシアで長期合宿を張っている。１カ月から１カ月半、ボン・ミョンジン氏の弟子の韓国人プロらとともにゴルフ漬けになる。午前中に１８ホール、昼食後に９ホールをラウンド。その後にコースから宿舎までの７キロをランニングするハードな練習をこなしている。

　最終的に堀琴音に抜かれたものの、メジャーの第２ラウンド終了時点で首位に立てばアマチュアで初の快挙だった。それでも首位とは１打差。アマチュア初のメジャー制覇もツアー最年少優勝も視界にとらえている。高校１年生が歴史的な勝利に向けて突き進む。