東京五輪 会場見直し提案方針で困惑 水泳、バレー会場など既に実施段階

[ 2016年9月28日 12:11 ]

 2020年東京五輪・パラリンピックの開催費用などを検証している東京都の調査チームが、競技会場として整備する3施設の建設中止を含めた抜本的見直しを提案する方針であることを受け、スポーツ界や大会組織委員会では28日、戸惑いの声が上がった。

 見直し対象と指摘されるのはボート、カヌー・スプリントの「海の森水上競技場」とバレーボールの「有明アリーナ」、水泳の「五輪水泳センター」。いずれも既に実施設計に入っており、日本カヌー連盟の山口徹正専務理事は「都とは後利用の検討に入っていた。寝耳に水」と困惑。日本ボート協会の平岡英介理事は代替会場候補に浮上している宮城県登米市の長沼ボート場はアクセスや宿泊などが課題とし「協会に何のヒアリングもない。短期間の調査で不十分ではないのか」と疑問を投げ掛けた。

 3会場とも昨年国際オリンピック委員会(IOC)から五輪会場として承認を得ており、急な変更となれば影響は大きい。「IOCは費用の膨張を懸念していたので、この時期の見直しでも好意的に受け止められるかもしれない」(大会準備に関わる関係者)との指摘もあるが、組織委関係者は「まず国際競技連盟との信頼関係を損ねる」と懸念した。

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2016年9月28日のニュース