EU、国際スケート連盟に警告 選手への罰則、競争法違反

[ 2016年9月27日 22:49 ]

 欧州連合(EU)欧州委員会は27日、国際スケート連盟(ISU)の非公認大会に出場したスピードスケート選手に厳しい罰を科すISUの規則は、EU競争法(日本の独占禁止法に相当)違反に当たると警告した。ISUは釈明の機会が与えられる。

 欧州委は、オランダ人選手2人の申し立てを受け、昨年10月に正式調査を開始した。欧米メディアの報道によると、2人は2014年、韓国企業がドバイで企画した賞金が高額な大会に出場しようとした際、ISUから「永久追放する」と警告された。ISUはこの大会がギャンブルに関わる可能性があるとして公認せず、開催は取りやめとなった。

 欧州委によると、非公認大会に出場した選手は、最も厳しい場合、五輪など主要な国際スピードスケート大会への参加を生涯禁じられる可能性がある。欧州委はISUに示した暫定見解で、罰則が過酷すぎ、選手の商業的自由を不当に制限する上、大会を開催する事業への新規参入を妨げるとしている。

 競争政策を担当するベステアー欧州委員は声明で「罰則は、スポーツの水準を高く保つためではなく、ISUの支配を維持するためとの懸念がある」と表明した。(共同)

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2016年9月27日のニュース