貴乃花親方 豪栄道優勝は「稽古の賜物」 日々の努力称える

[ 2016年9月25日 10:13 ]

貴乃花親方

大相撲秋場所14日目

(9月24日 両国国技館)
 豪栄道が稽古場で奮闘する姿を巡業部長として間近で見ていた貴乃花親方(元横綱)は「巡業での稽古は本場所につながります。稽古の賜物(たまもの)ではないでしょうか。お客さまが待っている中でいい稽古をする。それは本当に意味のあることだと思います」と大関の努力を称えた。

 玉鷲を圧倒したこの日の相撲については「立ち合いで全てが決まりました。万全。本当に落ち着いていました」と精神力に目を細めた。大一番で平幕と対戦する精神状況は「見ているものが想像できないほどの重圧がかかる場面。もしかすると緊張して相撲にならないのでは、と心配して見ていたほどです」と説明。カド番という厳しい状況を打ち破ることができた要因は「今までの大関としての経験は無駄ではなかったということ。カド番どうのこうのではなく、優勝争いした(今年3月の)春場所千秋楽で稀勢の里に負けた経験を生かした結果だと思います」と分析した。

 貴乃花親方も現役時の94年初場所にカド番優勝の経験があるが「カド番、勝ち越し、優勝といったことは短い力士人生の通過点でしかない」と言う。今後、巡業部長として大関・豪栄道に求めることについては「自分の人生の立ち位置を見据え、将来に向けていい稽古をしてほしい。巡業でもしっかり見ていきたいと思います」と期待した。

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