豪栄 隠岐止めた!全勝&同期対決制し大関通算100勝目

[ 2016年9月18日 05:30 ]

<秋場所7日目>隠岐の海を上手出し投げで破った豪栄道は「どんなもんだい」と言わんばかりの表情

大相撲秋場所7日目

(9月17日 両国国技館)
 カド番大関の豪栄道が平幕・隠岐の海との全勝対決を制し、単独トップに立った。05年初場所でデビューの同期対決で、上位の意地を見せた。綱獲りの大関・稀勢の里は関脇・宝富士を寄り切り2敗キープ。横綱・日馬富士と平幕の遠藤も1敗を守り、首位を追走する。横綱・鶴竜は関脇・高安に寄り倒されて3敗目を喫した。

 豪栄道が隠岐の海との全勝対決を、会心の相撲で制した。2横綱3大関を破り“総なめ”リーチの相手に大きく立ちはだかった。気合は取組後の一言に集約されていた。

 「負けない、と思っていった」

 同期の2人。火花は、仕切り線をまたいで散った。最初の立ち合いは大関がつっかける形で不成立。2回目。鋭く立ったのは豪栄道。頭をつけて右上手を取って寄った。

 朝稽古で「相手は懐が深い。しっかり頭をつける」とイメージした通りの流れ。隠岐の海が得意とする左四つも関係ない。最初の寄りを残されると、すかさず横からの攻撃にチェンジ。右からの上手出し投げで巨体を振り回し、最後は左の腕でも突いて万全を期した。「(相手は)腰が柔らかい。逆転技がある」。気合は入れても冷静に、大関通算100勝目をふさわしい内容で飾った。

 前夜、テレビでボクシングのダブル世界戦を観戦。王者、山中慎介のKO防衛に「興奮した。激しい試合だった」と、攻め合う頂上決戦に大いに刺激を受けた。豪栄道も土俵で動きを止めない、攻める相撲が持ち味。初優勝へ突き進むイメージも湧いたに違いない。

 新入幕場所の07年秋場所で11日目に単独首位に立ったことはある。しかし、大関昇進後に限れば単独トップで中日を迎えるのも一場所7連勝も初めて。先々場所で白鵬のかち上げにより眼窩(がんか)底を骨折し、調整不十分で負け越した先場所とは明らかに違う。

 首位については「先々のことを考えると硬くなる」と、まずは中日勝ち越しでカド番脱出に集中。肩の荷が下りれば、08年夏場所の琴欧洲以来となるカド番大関Vが、はっきりと見えてくる。

 ▽豪栄道の初日からの連勝 西関脇だった12年九州場所(11勝4敗)の8連勝が最高。他に平幕だった08年秋場所(10勝5敗)に6連勝、西大関だった今年夏場所(9勝6敗)に5連勝を飾った

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