ダニエルだ!西岡だ!日本2勝で残留王手 ダブルス錦織で決める!

[ 2016年9月17日 05:30 ]

デ杯ワールドグループ入れ替え戦を前に、写真撮影に応じる(左から)日本代表の植田実監督、錦織圭、ダニエル太郎、西岡良仁、杉田祐一

男子テニス国別対抗戦デ杯ワールドグループ入れ替え戦第1日 日本2―0ウクライナ

(9月16日 大阪・靱テニスセンター)
 “ポスト錦織世代”が躍動した。第1試合では世界88位のダニエル太郎(23=エイブル)が世界105位のセルジー・スタホフスキー(30)にストレート勝ち。第2試合では世界96位の西岡良仁(20=ヨネックス)が世界50位のイリヤ・マルチェンコ(29)を破り、エースの錦織圭(26=日清食品)を温存しながらもワールドグループ(WG)残留に王手をかけた。先に3勝したチームが勝ちとなり、17日は錦織が出場予定のダブルス1試合が行われる。

 「錦織選手が出ると思っていた方もたくさんいると思うけど…」。日本の2連勝を決めた西岡は満員の観客に少しわびつつも、続く言葉に自負をのぞかせた。「今回の日本には若い選手もたくさんいるので」と自分の存在をアピールした。

 植田実監督は錦織抜きの初日のオーダーについて「1勝1敗ならいい。2連敗もあり得る」と覚悟していたという。その予想はいい意味で裏切られた。先陣を切ったダニエルは、ウクライナの掟(おきて)破りのメンバー変更をものともしなかった。

 初日のメンバー変更は「病気、ケガ、もしくはやむを得ない事情」に限られる。ところがウクライナは第1試合に出場予定だった世界321位のスミルノフを開始1時間前に突然変更。前夜にリゾットを食べて腹を下したという強引な訴えが風邪として認められた。実際には“錦織には誰も勝てない”と踏んでの当て馬を“ダニエルならば”と温存予定だったスタホフスキーに無理やり代えてきたのだ。

 しかしダニエルはケチな思惑を粉砕した。サーブ&ボレーを得意とする相手に粘り強いストロークで対抗。第1、第2セットはタイブレークで競り勝ち、ストレートで勝利した。「相手が代わってくることも少し予想していた。驚かなかった」と語り、幼少時に約2年間暮らした大阪での試合に「なんか懐かしかった」と感慨深げだった。

 続く西岡も今回のウクライナの1番手、全米16強のマルチェンコに引けを取らなかった。デ杯のシングルスデビュー戦を白星で飾り、20歳11カ月で日本のWG最年少勝利のおまけ付き。「たくさん頼ってきた錦織選手に少しは楽させられたかな」と胸を張った。今年も着実に世界ランク自己最高位を更新している若い2人。日の丸を背負った舞台でも結果を出し、ダブルスで登場予定の錦織へと頼もしくバトンをつないだ。

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2016年9月17日のニュース