稀勢の里 2差追走、史上10人目大関通算300勝達成

[ 2016年9月17日 05:30 ]

<大相撲秋場所 6日目>2敗を守った稀勢の里

大相撲秋場所

(9月16日 両国国技館)
 落ち着いて若手の挑戦を退けた。稀勢の里は正代との差し手争いを制して左をねじ込み、すくってから右上手をがっちりつかんだ。こうなれば万全。腰を下ろして寄り切った。「集中してやりました。流れがいい?うん」。前日はすくい投げで日馬富士を脅かした正代に何もさせず、2敗を守った。

 4勝目を挙げたことで、史上10人目の大関通算300勝となった。「いいことなのか悪いことなのか分からない」と言う通り、これは大関在位が長い力士でなければ達成できない。過去9人の達成者のうち、横綱に昇進したのは武蔵丸だけ。3場所連続綱獲りの稀勢の里にとっては、これ以上大関での勝ち星は増やしたくないというのが本音だろう。

 一方で、今年の勝ち星は51となり、トップの白鵬に並んだ。白鵬は全休のため、49勝で3位につける日馬富士との差を広げることができれば、初の年間最多勝が見えてくる。だが、今は記録などは考えずに、目の前の一番に集中している。「また明日ですね」。優勝のチャンスが出てくるまで、ただただ白星を積み重ねていく。

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2016年9月17日のニュース